
皆様、ご無沙汰しております折兄さんです。
今までは外に出張した際の事を書かせていただきましたので、今回は自坊(自分のお寺)でお檀家さん向けに開催した事例を紹介させていただきます。
私の精進料理の活動もなんだかんだ5年ほど過ぎたおかげか、だんだんと噂がお檀家さんまで広がり、ある時こんなご依頼を頂きました。
『今度若さんの作ったご飯を食べてみたい』
要するに法要の後席の食事を作ってほしいというご依頼、謹んでお引き受けいたしますとも。
さて、ある程度は絞れるとはいえ、不特定多数の参加者がおられる出張イベントとは違い、今回は完全に檀家さんのご家族+親族のみ
最初に行う事は来られる方の年齢性別の把握とアレルギーの有無でした。
これは最重要と言って過言ではありません。
当然ながら大人と子供では思考も舌の感覚も異なり、ただでさえ食材の制約が多い精進料理でアレルギーが被った場合、一品どころか複数の料理が食べられない…なんてことはザラにあります。
(事実コレとは別の機会でキノコアレルギーが判明した会は出汁に使っていたため1から全て作り直した)
また車と運転手の人数(酒の有無と比率)や椅子の有無など、確認することは多々ありますが全て箇条書きにして打ち合わせ、候補の料理をいくつか作成、飲み物の購入、3日前に最終確認。
これらを経てようやく買い出し→仕込みです。
当日はさすがに不可能なので法要は住職にお任せ。
料理は簡易式のコースにさせていただきました。
大人と子どもの平均点はどこなのか、量はあれで良いのか。
もちろん接客も私が行い、何を残して何をお代わりするかまで当日は基本的にメモです。
実際問題当日の内容も勿論ですが、その後のフィードバックこそが肝心だなと感じたのは催しを終えてしばらく過ぎてからでした
その時に大変だったこととその後に大変になる事は明確に違うという、貴重な経験になりました。
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曹洞宗僧侶。和尚さんと料理人そして精進料理の先生として活躍中。旅する中で得た縁のお話を楽しい雰囲気で執筆中。