「友情」のため傷ついてしまう超人たち

正義超人たちは、他人のために、自分を犠牲にすることがあります。
「新幹線アタック」で、子犬を助けるために新幹線を止めてしまい、失格したテリーマン。
不忍池に投げ込まれたミートくんの足を守るため、敵に背を向けてしまったロビンマスク。
ウォーズマンのスクリュードライバーの実験台になったラーメンマンなどなど。

もちろん、わざわざ傷つくために行動している訳ではありません。
自分も傷つくことなく、まわりを救うことができたら、なお良いでしょうが、目の前の敵や状況が、それを許さなかったのです。
ギリギリの勝負の中で、瞬間的な判断を求められながらも、「その場でできる最善のこと」を行った結果、傷つくことになってしまったのでしょう。
そこには「友情」や「慈悲の心」があります。



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「今、ここ」を生きる

浄土宗僧侶の椎尾弁匡上人は「時はいま、ところ足もと そのことに 打ち込むいのち 永遠(とわ)の御(み)いのち」と仰っています。
「いま、この瞬間に、この場所で、一所懸命に打ち込むこと。それが仏さまの本願にかない、仏さまの国で永遠のいのちを得ることができる」という意味です。

仏教では、「過去も未来も、頭の中にしかない」という考え方をします。
過去は過ぎ去ったことで、未来はまだ来ていないので、行動でなんとかできるのは「今」しかないからです。

正義超人たちも、「今」の判断で行動した結果、傷つくことになってしまいますが、後悔してはいないでしょう。
子犬はテリーに命を救われましたし、スクリュードライバーを見たキン肉マンは対策を考える時間ができました。
ロビンは死んでしまったのですが、キン肉マン戦で同じ手を使ってきたアトランティスに対し、ミートくんの足は自分で立ち、ピンチを脱したのです。

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