法名を授かる儀式、浄土真宗の帰敬式(ききょうしき)とは

法名とは、仏弟子となった証として本願寺のご住職から名付けられる名前で、仏様の教えを価値の中心に置く身となったことの表明であり、仏弟子としての名のりのことです。

他宗では、戒名と呼ばれるますが、戒は戒律という意味です。
戒名は戒律を守り、自力で功徳を積んで、悟りを開こうとするものに亡くなった後に付けられる名前です。

また、戒名という呼称は法名が生まれた中国の古い文献には出てこないと言われています。
日本ではある時期以降、受戒の意義を鮮明にするために新しく戒名と呼ばれるようになったとされています。

その法名を授かる儀式を帰敬式と言います。
お釈迦様のお弟子となり、浄土真宗の教えの中を生きていく事を誓う大切な儀式で、阿弥陀様、親鸞様の御前で浄土真宗の門徒とし、おかみそりを受けます。
その儀式の中で法名「釋 ○○」という名前を授かります。

またその法名は内願法名と言って所属寺院などから希望する名前を付けることもできます。
詳しくは、本山、または所属寺院や菩提寺にお問い合わせください。

浄土真宗の帰敬式を受け、法名をいただいてきました。

私の菩提寺は富山県にある浄土真宗本願寺派のお寺であることから、12月某日、浄土真宗本願寺派の本山である龍谷山本願寺(西本願寺)にて帰敬式を受けてきました。

前日に京都に入り、まずは本堂左横にある龍虎殿にて帰敬式の受付を済ませます。

翌日の晨朝勤行(朝のお勤め)に合わせて、5時30分から6時の間にお越し下さいとの事で本願寺を後にしました。

翌朝、天気はあいにくの雨でしたが、宿泊先を5時30分に出発し、西本願寺に向かいます。

本堂に到着すると、晨朝勤行が始まる頃には100名以上の方が朝のお参りに来ていました。

晨朝勤行が終わると帰敬式が始まります。
当日の帰敬式は私を含め、8名の方が来られていました。

帰敬式の説明を受けた後、本堂の中で厳かな雰囲気の中、執り行われます。

式が始まるとお導師が内陣よりお出ましになり、お焼香のあと、合唱礼拝をなされます。
その後、お導師が三帰依文(さんきえもん)をお唱えし、私たちが後に続いてお唱えします。
三帰依文とは「南無帰依仏・南無帰依法・南無帰依僧」と唱える事です。
お釈迦さまを敬い、その説かれた教えを大切に守り、そしてその教えを学ぶ人々の集まりを大切にいたしますという意味が込められています。

続いて行うのが、おかみそりです。
本来出家者は髪を剃り仏門に入りますが、帰敬式ではお導師に3度かみそりを当てる仕草をして頂きます。
実際に髪を剃ることはありませんでした。

おかみそりが終わり、法名授与に移ります。
今回の帰敬式は受式者が8名おりましたので、代表者が受け取りました。
法名とは仏弟子として人生を歩ませていただく名のりです。
仏弟子としての誓いを新たに生きていきたいと感じました。

続いて帰敬文を読み上げます。
法名授与同様に代表者の方が拝読いたしました。
帰敬文とは、念仏者としての生きることの自覚を新たにするものです。

帰敬文のあとはお導師よりご教諭を頂きました。
浄土真宗のみ教えや念仏者の生き方について述べて頂きました。

最後に合唱礼拝をして今回の帰敬式は終了です。

全体の流れはこのようになっています。

お導師入道→お焼香・合唱礼拝→三帰依文のお唱え
→おかみそり→法名授与→帰敬文拝読→ご教諭→合唱礼拝

無事に帰敬式を終えると前日に受付をした龍虎殿にて記念品(法名・お念珠・式章・帰敬文)を頂戴しました。

浄土真宗の帰敬式が受けられる場所

浄土真宗の帰敬式は本山である龍谷山本願寺(西本願寺)の他に、築地本願寺や菩提寺等の寺院でも受けることができます。

○龍谷山本願寺(西本願寺)
・執行日
1月1日・1月16日の晨朝後および1月8日・12月20日の終日を除く毎日2回
・執行時刻
午前の部:晨朝後引き続き
午後の部:午後1時30分
・冥加金
成人:10,000円/未成年:5,000円
https://www.hongwanji.kyoto/visit/application.html

○築地本願寺
・執行時刻
下記サイトよりご確認ください
・冥加金
成人:15,000円/未成年:1,000円(※築地本願寺懇志5,000円を含む)
https://tsukijihongwanji.jp/service/kikyousiki/

○その他寺院
所属寺院または菩提寺にお問い合わせください。

浄土真宗とは

〈基本情報〉
念じる心も信じる心も全ては阿弥陀仏から授かったものであるとして他力念仏を唱える浄土真宗。

〈開祖〉
親鸞(見真大師) 1173年〜1262年

〈本尊〉
阿弥陀如来

〈教義〉
阿弥陀如来への信心や念仏することは阿弥陀如来の本願力によってめぐまれたもので、念仏を申す人生を歩み、この世の縁が尽きるとき浄土に生まれて仏となり、迷いの世に還って人々を教化するとします。
阿弥陀如来の往生を救いたいというはからいは善人悪人の区別なく全ての人に差し伸べられています。煩悩にまみれた悪人をも救うという阿弥陀如来の本願に身を委ねれば、極楽往生ができるのです。

〈宗門〉
親鸞聖人の教えを仰ぎ、念仏を申す人々の集う同朋教団であり、人々に阿弥陀如来の智慧と慈悲を伝える教団です。それによって自他ともに心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献するとしています。

生前にいただく法名。浄土真宗本願寺派の帰敬式とは まとめ

今回の記事では浄土真宗の法名をいただく儀式、帰敬式についてまとめました。
帰敬式を受式する際には必ず所属寺院が必要となりますが、所属寺院がない場合でも築地本願寺倶楽部などに入会いただくことで受式が可能となります。

帰敬式を受式していただく法名は、仏弟子となる証です。
法名は亡くなってからの名前ではなく、仏弟子としての名前であり、新たな生き方が始まります。

皆様も帰敬式の受式を検討してみてはいかがでしょうか。

参考文献:2013,3,1 本願寺新報 法名とは

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