突然の訃報。お通夜・葬儀の服装とマナー

突然の訃報が届き、失礼な失敗は避けたい葬儀やお通夜。

「葬儀に参列する際、服装で気をつけることは?」
「なにを持っていけばいいの?」
「香典の包み方・金額は?」


いざ葬儀に参列する際に失礼な失敗がないように服装のマナー、持ち物、香典の包み方、金額の目安を紹介していきます。

服装のマナーと注意点【男性編】

大抵の場合、訃報は突然届くものです。
そして通常、葬儀に参列する機会は年齢が上がるにつれて増えていきます。
現代では、インターネット等から喪服のレンタルを予約する事もできますが、急な出来事にも焦らずに済むよう、普段から喪服の用意をしておくのが良いです。
生前の故人との関係性がどのようなものであっても、しっかりとした装いで参列するように心がけましょう。

通夜、葬式、告別式に備え男性の準備すべき服装・持ち物マナー

葬儀の服装マナー男性

男性の理想の喪服

◇スーツはブラック
・ダブル、シングルのどちらでもOK
・お通夜なら濃紺他でもOK

◇Yシャツは白無地
・カフスボタンはシルバーならOK
・襟の開いたシャツやカラーシャツはNG

◇靴下は黒無地

◇靴はシンプルな黒革靴
・金具付き、ローファーはNG

男性用の喪服は3つの格付けがされており、最も格上のものから「正喪服」、「準喪服」「略喪服」と続きます。
正喪服は和装もしくはモーニングコートで、これを着用するのは遺族と親族になります。
準喪服とはいわゆるブラックスーツのことで、略喪服は濃紺やダークグレーのスーツ、目立たなければストライプの柄が入っているものでも可とされています。
基本的には葬式や告別式では準喪服を着用します。

男性用喪服の比較画像
男性用 喪服の種類の比較

ネクタイやYシャツ、靴について

ネクタイと靴下は光沢のない黒無地のものを、ワイシャツは白無地を用意してください。
ただし、訃報を受けてから時間的に余裕がないお通夜に参列する場合には、略喪服でもマナー違反にはなりません。

小物やアクセサリー類の着用について

喪服ばかりに気を取られていると、それに合わせる小物やアクセサリー類のことを忘れてしまいがちですが、最後まで気を抜かずしっかりとした装いをつくり上げていきましょう。
まず靴ですが、金具のついているものやローファーはNGです。
シンプルなデザインの黒い革靴を着用してください。
靴を脱ぐ可能性も考えて中敷きまで黒に統一させておくと、より丁寧な印象になります。
鞄やベルトも黒無地が基本となります。
結婚指輪以外の全てのアクセサリーを外し、腕時計を着用する場合にはシンプルかつフォーマルなデザインのものを選ぶようにしましょう。
ハンカチは白を、雨具が必要な場合には黒や紺、グレーの無地のものを使用します。

マナーを守った装いをすることは弔意を示すことにも繋がります。
厳粛な場にふさわしい服装で参列するように心がけましょう。

服装のマナーと注意点【女性編】

メイクやアクセサリーなど、葬儀に参列するにあたり女性は男性と違って注意するべき点が多くあります。
男性の喪服のマナーについては上記の服装のマナーと注意点【男性編】にてお伝えした通りですが、突然の通夜やお葬式、そして告別式で困ることのないよう女性の参列時の服装マナーも紹介します。

通夜、葬式、告別式に備え女性の準備すべき服装・持ち物マナー

葬儀の服装マナー女性

女性の理想の喪服

◇上下は黒無地
・ワンピースorアンサンブル
・ツーピースがOK

◇ネックレスをつけて正装に
・白か黒の真珠、黒オニキス、黒曜石の一連ネックレスを着用

◇靴は黒のパンプス
・光沢があるもの、金具付き、ヒールが高いものはNG
・革靴はOK

◇髪は黒いゴムやピンでまとまる

女性の喪服も男性と同様、格式別に「正喪服」「準喪服」「略喪服」の3種類が存在します。
そしてこれもまた男性同様になりますが、通夜の際は略喪服とされる黒の服以外の寒色、グレー系の地味な服装でも構わないとされています。
ただし最近は準喪服で参列する傾向が比較的多く見られます。

準喪服は黒のワンピース、アンサンブル、スーツが基本ですが、黒のブラウスとスカートで代用しても構いません。
このとき、なるべく肌を見せないよう露出は控えめにするのがマナーです。
スカート丈は膝が隠れる程度の長さにし、ボディラインのわかりにくいデザインの服を選ぶようにしましょう。

女性用喪服の比較画像
女性用 喪服の種類の比較

バックや靴について

バッグ、靴ともに華美な装飾のない黒のものを用意してください。
ピンヒールの靴やショルダーバッグは避け、足もとは黒無地のストッキングを合わせます。
いずれも光沢やツヤのない合成皮革や布製品を選ぶのがベターです。

小物やアクセサリー類の着用、メイクについて

通夜や葬儀、告別式では黒か白の真珠または黒オニキス、黒曜石の一連ネックレスを付けないと正装とはなりません。
なお、二連ネックレスは不幸が重なるとういニュアンスを含む為NGとされています。

メイクは色味を抑えたナチュラルメイクが基本となります。
アイシャドウ、チーク、口紅はなるべく薄付きになるようにしてください。
なるべくラメやツヤの目立たない化粧品を使用するようにしましょう。
マニキュアを塗っている場合には落としてからの参列が基本となります。
長さのある髪は黒いゴムやピンを使い、低めの位置でまとめます。

服装のマナーばかりに気を取られ、故人とのお別れが心残りになるようなことがあっては本末転倒です。
そのような事態を防ぐためにも普段から最低限のマナーは頭に入れておくようにしましょう。

服装のマナーと注意点【持ち物編】

ここからは男女に共通する持ち物のマナーについてまとめてご紹介します。

「数珠」と「ふくさ」と「ハンカチ」は必須

葬儀の服装マナー持ち物

理想の持ち物

◇女性のカバンはフォーマルなもの
・黒いハンドバックでもOK
・装飾付きはNG

◇男性は基本的にカバンを持たない
・持つ場合は革製品以外のセカンドバック

◇ネックレスは一連のものを着用
・黒か白の真珠、黒オニキス、黒曜石
・2連のネックレスは絶対にNG

◇アクセサリーは結婚、婚約指輪のみ

◇ハンカチは黒か白のファーマルなもの

◇メイクは薄く
・ノーメイク、チーク、アイシャドーはNG

参列する際に何をおいても欠かすことができない持ち物は、数珠とふくさです。
そのほかの持ち物は財布、スマートフォン、ハンカチ等できるだけ厳選してまとめます。
尚、ハンカチは男女共に黒か白の綿、またはシルク素材のフォーマルなものを用意しましょう。

上記のように必要な持ち物はそれほど多くはありません。
男性はなるべくポケットを活用し鞄を持たないのが基本です。
どうしても持たなければならないときには、小さなセカンドバック程度にとどめましょう。
反対に女性はフォーマルな鞄を持つのが理想的です。
持っていない場合は黒いハンドバックなどで代用できますが、金属類などの装飾品は外しておきましょう。

男女共に革製の鞄は動物の殺生を連想させるためNGです。 以上で持ち物の紹介は終了です。
万が一のことに備えて、わかりやすい場所にまとめて前もって用意しておきましょう。

香典の包み方と金額の目安

通夜、葬式、告別式では、会場の受付の方に香典を手渡します。
故人に供えるお金ですから、失礼のないようにしたいものです。
不祝儀袋の選び方のルール、名前の書き方のルール、中に包む金額のルールなど、それぞれに細かなルールが存在しています。
香典を用意するときに注意するべきルールについて確認していきましょう。

表書き(外袋)の書き方

香典袋の畳み方

不祝儀袋の表書きについては、一般的には「御霊前」で問題ありません。
ですが、宗教や宗派によっては御霊前以外を使用することもあります。
たとえば浄土真宗の場合は、亡くなった後はすぐに極楽浄土へ行くと考えることから、不祝儀袋の表書きは御霊前ではなく「御仏前」とします。
また、神式は「玉串料」、キリスト教式は「お花料」を使用しましょう。
もし宗派が不明な場合は仏式共通で使える「御香料」を使用するのが良いでしょう。

香典袋の表書きの書き方

個人ではなく連名で包む際は目上の人の名前が右側にくるように書きます。
4名以上になる場合は、代表者のフルネームと「外一同」と記入し、全員の名前を書いた紙をお金と一緒に同封します。
尚、親と共に参列していても所帯が別の場合は香典を別々に渡す必要があります。

また四十九日を過ぎて香典を渡す場合は、宗派に関係なく「御仏前」や「御香料」を使用します。
1日目に行われる通夜と2日目に行われる葬儀・告別式の両日に参列する場合、香典を両日で用意する必要はなく、どちらかでお渡しすればOKです。
ただし、記帳は両日ともに行ってください。

中袋の書き方

香典袋の中袋の書き方

中袋の表面には包む金額を、裏面には住所と氏名を記入します。
お札は中袋の表面にお札の表側が来るように入れましょう。
中袋にお札を入れたら、表面が外包みの表側と接するように入れ、外包の上側が上にくるようにたたみます。

香典の金額の目安

香典の金額の目安
【参列者との関係】 【金額の目安】
祖父母 1万円〜
両親 10万円〜
兄弟・姉妹 5万円〜
その他の親族 1万円〜
友人・仕事関係者ほか 3,000円〜5,000円

金額の目安は、親族の場合は1万円以上です。
親族以外の場合は関係の親密さによって5,000円から3,000円を包むのが一般的です。
このとき、4や9という数字は死や苦を連想させるため避けるのが無難でしょう。
詳しくは上記の表を参照ください。

水引の選び方

不祝儀では白と黒の水引を用いるのが一般的です。
(浄土真宗では、黒と黄色を使用することもあります)

水引には封印の意味合いがあります。
一度結んだらほどけないようにと結び切りが施されていますが、これには「弔事は繰り返してほしくない」という意味が込められています。

また外袋には水引が印刷されているタイプと実際に水引きがかけられているタイプの2種類がありますが、印刷されているタイプの不祝儀袋は3,000円〜5,000円の金額を、水引がかけられているタイプのものは1万円以上の香典を包む際に使用します。
水引のタイプと金額が見合わないと失礼にあたるので注意が必要です。

宗教や宗派、金額によって使用する不祝儀袋は違います。
選び方を間違えてしまうことは失礼にあたります。

気持ちを正しく失礼のないように葬儀・お通夜に参列するためにこれらのマナーは把握しておくようにしましょう。

参考文献
(株)宝島社 日本の仏教と十三宗派,2020
(株)廣済堂 豊かな死を受け入れるために,2020

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