この記事の監修者

監修者:柴田眞利

浄土真宗本願寺派 僧侶 教師
立正大学仏教学部卒業。株式会社エス・アイ・ピー代表取締役。Webサイトここよりの立ち上げにも従事。僧侶兼経営者目線で日々さまざまな情報を発信。

浄土真宗本願寺派の法名とは

「法名」は仏法に帰依し、釈尊の弟子となった証として授かる名前です。
その法名は、生前に「帰敬式」を受式して、本願寺住職(ご門主)からいただくものです。

法名をいただくということは、み教えに生かされて生きていくことへの決意をあらわす名をいただくことなのです。
法名は、私の生き方を問い直し、仏法をよりどころとした生き方へと転換する契機であり、死後の名を受けるということでは決してありません。
本願寺派の帰敬式は、毎日午前と午後の一日二回、京都の本山である本願寺の御堂で行われます。
(ただし一年間の中で数日行われない日時があります。詳しくは本願寺参拝教化部へお問い合わせください)



また、京都の本山以外にも、各地域の直轄寺院や直属寺院などでも帰敬式を行っている場合があります。
本山で帰敬式を受け、本願寺住職(ご門主)より法名を授かるのが本来の形ですが、帰敬式を受けずに亡くなられた場合に限り、所属寺や取次寺の住職より「釋〇〇」という法名を授かることができます。

法名と戒名の違い

どちらも仏教徒しての名前を表す言葉ですが、浄土真宗では「法名」といい、他宗では「戒名」といいます。
戒名は、厳格な戒律(規律)を守って仏道に修行する人々につけられる名前です。
それに対して、浄土真宗では、戒律の一つも守ることのできない私たちを、「必ずすくい浄土へ迎える」という阿弥陀如来のはたらきである「法」のなかに生かされている私たちがいただく名前を「法名」といいます。

なぜ法名には居士や大姉などの位号がつかず「釋〇〇」だけなのか

浄土真宗のみ教えは、みな等しくともにお浄土への道を歩まさせていただくという教えなので、「釋〇〇」の法名以外に「信士、信女、居士、大姉」等の修行生活の形態をあらわす位号などは必要ないのです。

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