坊さんアンケート放出第3弾

多方面から好評をいただいている「お坊さんしか知らない世界」の第3弾!
今回は、「お坊さんの好きなお坊さん」や「散歩におススメのお寺」などから、「お坊さんになってよかったこと」や「お坊さんの兼業について」などの「仕事観」にも触れていきます。

好きなお坊さん、尊敬しているお坊さんを教えてください

まずは、複数票の入った方を、順不同・敬称略で紹介いたします。

釈尊
龍樹
法然
親鸞
空海
蓮如
最澄
一遍
空也
道元
智顗
栄西
日蓮
一休
自分の師僧・恩師・先代住職などの親族など

一票の中にも、その方の思いや個性があふれていました。

鉄眼
鉄門海
伊藤唯眞
仙厓
山本玄峰
沢木興道
一条智光
ティク・ナット・ハン
釈徹宗
吉水岳彦
稲田瑞規
三浦明利
関大徹
内山興正

などなど、レジェンドから現代僧まで、幅広い名前があがりました。
お坊さんたちの心の礎には、尊敬するお坊さんたちの教えがあるのです。

散歩におススメのお寺を教えてください

こちらもまずは、複数票を紹介します。

浅草寺。ビール飲みながら。
(40代・浄土宗)

浅草寺。人の賑わいがインターナショナルです。
(50代・真言宗)

築地本願寺。カフェも併設し、きれいです。
(40代・浄土真宗)

築地本願寺。朝ごはんがおいしかった。
(40代・浄土宗)

増上寺。都会の環境とともに生きているお寺、という感じがします。
(40代・浄土宗)

なんだかんだ増上寺。
(40代・浄土宗)

その他も、有名寺院から町のお寺まで、多彩なお寺を紹介いただきました。

時宗総本山・遊行寺。桜、藤、銀杏がとっても綺麗で、四季を感じられます。
(20代・時宗)

仁和寺。桜がとても綺麗です。
(20代・真言宗)

横浜市の豊顕寺。境内の奥が林道のようになっていて、そこでトレーニングさせていただきました。
(40代・浄土真宗)

奈良の唐招提寺。苔のお庭も国宝も素晴らしいです。
(30代・真言宗)

南足柄市の最乗寺。山深いところにある霊場です。
(30代・曹洞宗)

鎌倉の長谷寺。観音様も見事ですが、境内の花々も美しく、また少し歩けば海も近いので、楽しいです。
(20代・曹洞宗)

金閣寺。外国人が多くて、耳を澄ますと色んな言葉が聞こえてきて楽しい。
(10代・真言宗)

その他も、當麻寺や深大寺、九品仏や寛永寺、池上本門寺など、さまざまな寺院の名前があがりました。
いつか、ここよりでお寺ガイドブックを作れるように、今後も情報を集めていきたいと思います。

お坊さんになってよかったことを教えてください

お坊さんたちは、「お坊さんになってよかった」と思いながら、仏道を歩んでいます。
普段はきっと内に秘めている、お坊さんたちの「よろこびの声」をお聞きください。

亡くなった友人や、亡くなった猫に、手を合わせ弔ってやれた。
(40代・浄土宗)

勉強が苦ではなくなったこと。
(40代・浄土宗)

どんなに嫌いな事であっても、一生懸命にやればやりがいになる事に気づきました。
(50代・曹洞宗)

世代を超えて、近所の皆さんと仲良くできるようになったのは大きいと思います。
(40代・真言宗)

修験道をぬけられたこと。
(40代・浄土真宗)

人生=仏道になったこと。
(30代・天台宗)

遺族ケアの一端に寄り添える。
(30代・浄土宗)

自分に嘘をつかずに生きていけること。
(40代・浄土真宗)

赤の他人と本音の話ができること。
(60代以上・浄土真宗)

仏法、いのちをものさしに考えること、何事も一歩立ち止まってものを見るようになれた。
(40代・浄土真宗)

はじめて一人で読経した際に、お参りに来られていたおばあ様が「こんなにありがたいことはない」とおっしゃってくれたこと。
(40代・浄土真宗)

男らしさのレースを降りることができた。
(30代・日蓮宗)

人生で起こることはすべて、心を磨くための修行だと思えること。
(30代・真言宗)

毎日が楽しい。
(40代・浄土真宗)

いろんな方のお話を聞ける。相手も話しやすいのか、身構えずに話してくれる
(30代・曹洞宗)

いろんな人の成長を見守れること。
(50代・真言宗)

様々なお坊さんたちのよろこびが伝わってきます。
お坊さんたちも、「生きがい」「やりがい」を感じながら活動しているのです。

お坊さんのちょっとした自慢

ここでは、お坊さんたちの自慢を集めました。
お寺や家族の自慢、知識自慢、有名人との絡みなどなど、小さな自慢から結構スゴイことまで、様々な自慢をご覧ください。
本人を特定できそうな自慢もありますが、なるべく追及しないでくださいね(笑)。

僧侶となり十数年、著書を発表できたり、著名人と会えたりしました。
(40代・浄土宗)

学生時代、デビュー前のゴスペラーズ黒澤さんと一緒にアルバイトしていた事。
(50代・曹洞宗)

GMATのmathで世界一位をとったこと。
(40代・浄土真宗)

ラジオ体操が少しずつ上達している。
(60代以上・浄土宗)

武田信玄の念持仏がある。
(30代・浄土宗)

三重県の本山の大遠忌(50年に一度)で、関東から唯一説教使として登壇したこと。
(40代・浄土真宗)

仏像の展示会を行い、2000人以上の集客をした。
(40代・日蓮宗)

宗派を超えて、オンライン法要のレクチャーをしていること。
(60代以上・浄土真宗)

鉄骨造でビル4階分くらいの高さの鐘楼堂が地域のシンボルになっている。
(40代・浄土真宗)

寺院紹介用に撮影してもらった写真のうち、笑顔がよかったと言われたこと。
(50代・真言宗)

お寺所蔵の文化財「板石塔婆」。
(50代・浄土宗)

三浦明利と仲良くなった。
(30代・浄土宗)

V6に警策を入れたことがある。
(30代・曹洞宗)

ミャンマーの村に出汁巻きの作り方を教えた。
(30代・曹洞宗)

月の土地を持っている。
(40代・浄土宗)

声だけはあらゆる人に褒められます。
(40代・真言宗)

自分のイベントに、憧れ続けた北翔海莉さんが来てくれた。
(30代・浄土宗)

歌がうまい。
(50代・浄土真宗)

それなりにアイデアマンで、それなりにテレビとか出たこともある。なんか色々と器用。でも器用貧乏とも言われる。
(40代・浄土真宗)

ひと月に一回、世界中の写真家がSNSに投稿した写真から10枚選出される中に、自分の写真が選ばれた。
(30代・曹洞宗)

最近購入した念珠が自慢。
(50代・浄土真宗)

だいぶ先の法要の指名をいただく!
(40代・浄土真宗)

ラジオ番組やニュース番組に出演したことがある。
(40代・曹洞宗)

父が原作した漫画が、スタジオジブリで映画になった。
(40代・浄土宗)

5~6か月くらいなら、托鉢だけで生活ができます。
(20代・曹洞宗)

他のお寺から、法要に呼ばれる機会が増えた。
(50代・浄土真宗)

継続は力なり、と思って、努力を重ねることができる。
(50代・真言宗)

プログラミングできること。
(10代・真言宗)

子宝。
(40代・浄土宗)

お坊さんの、大小さまざまな自慢、いかがだったでしょうか。
普段あまり聞くことがないと思いますが、こうした自慢を聞くことで、お坊さんがどんなことで喜ぶかを知っていただき、お坊さんと会う時に少し褒めてあげてください。
それも立派な「お布施」になります。

お坊さんが怒られたこと

ここでは逆に、お坊さんが「今までで一番怒られた経験」について語ってくれています。
僧侶以外の仕事を生業としている方も多かったため、回答が多岐にわたったため、ジャンル別に紹介いたします。

・修行中・執務中
修行中にご飯を食べようとしたら「貪るんじゃねえ!!!」と怒られた。
(30代・天台宗)

師僧に。
(40代・浄土真宗)

掃除の仕方。
(30代・浄土宗)

僧衣を着崩して怒られました。
(30代・日蓮宗)

SNSで、かつて修行していたお寺にOBとして手伝いで行った際の理不尽な扱いに不満を漏らしたら、人間性の否定、修行時代の態度に関する指摘、暴行予告、出入り禁止を言い渡された。
(30代・曹洞宗)

・学生の頃
中学生の頃、部活で作品出展が間近に迫っているのに、作品を後回しにして後輩と遊んでいて、先生に激怒された。
(20代・時宗)

小学生の頃、「マラソンカード」という、朝に運動場を走ってその距離を記入するカードを家に忘れてきた時に、担任にひどく叱られ暴力を受けた。
(50代・曹洞宗)

高校時代にお酒を飲んで停学処分をくらった時。
(20代・真言宗)

小学生の時、差別的、侮蔑的な表現で友人を形容したことについて両親から。
(40代・浄土真宗)

小学生時代の夏休み、宿題をやらずに友達の家に遊びに行ったら、父に呼び出され、何度も怒られました。
(40代・浄土真宗)

自分以外、全員凄い人たちの揃うゼミで発表した時に、背伸びしようとして自分を見失いすぎて迷走しきった発表をして、先生からめちゃくちゃ怒られました。
(30代・真言宗)

夏休みにダラダラしていて父親に怒られた。
(40代・浄土真宗)

小学校中学校と忘れ物が多く、中学3年のときはしばらく担任の先生に無視されたりしました。
(40代・浄土宗)

妹が生まれるころ、たくさん嘘をついて小学校の授業をずる休みしたりした。
(40代・浄土宗)

寝坊。小中校合計したら最低でも10回は怒られてる。
(10代・真言宗)

・家族に
仕事を辞めたい、と妻に言ったとき
(40代・浄土宗)

たくさんあるが、正当な理由で怒られたのは家出した時かな。
(40代・真言宗)

・僧侶以外の仕事
製作中の本の印刷用紙を間違え、台割から直さなければならなくなり、再納品の段取りを組んだものの、納期に間に合わなかったとき。得意先からも現場からも怒られました。
(40代・浄土宗)

新社会人出社初日、遅刻。
(30代・浄土宗)

教員時代、子どもたちの合唱コンクール中に寝てしまい、学年主任に怒られた。
(40代・浄土宗)

仕事先への手土産持参でのトラブル。
(60代以上・浄土宗)

・これはひどい
神田川に友人を流した。
(50代・浄土真宗)

その他、「ありすぎて一番など決められない」という方も大勢いらっしゃいました。
逆に「なし」という方もいましたが、ほとんどの方は怒られた経験をしてきていました。
お坊さんも、怒られながら成長してきたのです。

お坊さんの「三種の神器」

お坊さんがいつも持ち歩いている、仕事用の「三種の神器」について聞いてみました。
これも多彩な回答がありましたので、ジャンルで分けて紹介いたします。

・事務系
筆記用具・輪袈裟・スマートフォン
(40代・浄土宗)

ライター・電波時計・スマホ
(50代・曹洞宗)

スーツ・名刺入れ・カバン
(20代・真言宗)

携帯・手帳・カバン
(60代以上・浄土真宗)

・仏事系
数珠・輪袈裟・スマホ
(60代以上・浄土宗)

輪袈裟・数珠・心
(30代・天台宗)

念珠・経本・りん
(50代・真言宗)

数珠・割笏・経本
(50代・浄土宗)

数珠・袈裟・塗香
(40代・浄土宗)

正法眼蔵随聞記・袈裟・べっす
(40代・曹洞宗)

念珠・輪袈裟・布袍
(50代・浄土真宗)

・体のケア系
ライター・安全ピン・龍角散ダイレクト
(40代・真言宗)

小さめのおりん・電波式腕時計・のど飴
(40代・浄土真宗)

スマホ・マスク・念珠
(40代・浄土真宗)

スマホ・財布・鼻づまりの薬
(40代・浄土真宗)

スマホ・クレジットカード・常備薬
(30代・日蓮宗)

目薬・ひんやりボディーシート・メモ
(40代・浄土宗)

・IT系
パソコン・電話・自身
(40代・浄土真宗)

スマホ・念珠・アップルウォッチ
(60代以上・浄土真宗)

PC・スマホ・万年筆
(40代・浄土真宗)

・カッコイイ!
正座椅子・筆ペン・切火
(40代・日蓮宗)

・なんで?
数珠・袈裟・トランプ
(50代・真言宗)

・まいりました。
至誠心・深心・回向発願心
(30代・浄土宗)

お坊さんの持ち物を掘り下げてみました。もちろん、これ以外にも忘れてはいけない物もあるでしょうが、「その人が大事にしている3種の持ち物」という視点で見ると、また味わい深いアンケートなのではないかと思います。

お坊さんは「兼業」についてどう思っているか


僧侶は聖職者であり、布教伝道を最優先に動かなければならないため、他に職業をもつことなど「もってのほか」だと言われてきました。ですが、近年では檀家離れなどの影響で、仏事だけでは成り立たないお寺も多く、本山の職員や、教師などの公務員として働く僧侶も増えてきました。

現在の僧侶がおかれている現状が顕著になったアンケート結果となりました。
お坊さんたちのリアルな声をお聞きください。

今後ますます、様々な方に寄りそう活動を求められると思うので、様々な経験をしている僧侶が必要だと思います。
(40代・浄土宗)

経済的に大変なら兼業するしかないでしょう。何をしていても日常生活全てが修行と考えます。
(50代・曹洞宗)

専業が望ましいとは思うが、現実性を重視する。
(60代以上・浄土宗)

全ての経験は僧侶の糧になると思うから。
(30代・天台宗)

兼業をして、生活費を布施に頼らないほうが、僧侶として健全に生きていけると感じている。
(40代・浄土真宗)

兼業してでもお寺を守るという気概に感心する。
(40代・日蓮宗)

お寺しか経験していない僧侶の、常識度のなんと低いことか。社会勉強というか、社会修行もしないと、人の心はどんどん離れていく。
(40代・真言宗)

今の時代、仕事を掛け持つのは当たり前ですし、例えば近隣の学校で教師をやるのも、子どもへの立派な布教だと思います。
(30代・浄土宗)

視野が広がり、様々な方に寄りそうための経験値にもなると思う。
(40代・浄土真宗)

確かに昔は、僧侶は労働してはいけないという戒律もあり、その思想は理解できますが、兼業しなければ食べていけない状況も少なくなく、兼業しなければならないのなら、兼業先の職業も片手間にせず、積極的に行うべきと思います。
(20代・曹洞宗)

他のお仕事で得られる経験や知識が、大いに役に立つと思う。
(40代・浄土宗)

儀礼しかしない宗教者の方が異端である。
(30代・曹洞宗)

生活費を賄うため。反対意見があるのでしょうか?
(40代・浄土宗)

反対寄りの意見も紹介いたします。

兼業しようとしましたが挫折しました。寺の都合より、仕事の都合が優先されることが多いためです。寺の都合で仕事を休むということが許される職場なら、兼業もありうると思います。また、勤務していると、寺のことと仕事のことの両方を常に気にかけていなければならなかったことが、気持ちの上で負担でした。
(50代・真言宗)

また、1票だけあった、明確な「反対票」もご紹介します。

僧侶になって、檀務だけで生活できないのはおかしい。
(40代・曹洞宗)

いかがだったでしょうか。
世俗とは別の価値観で動かなければならないと言われる僧侶ですが、現代の僧侶は「永続的な寺院の経営」も求められますし、もちろん家族を養うための「生活の基盤」としての職業であるという側面もあります。
時代とともに、僧侶に求められることも変わってきます。

お寺の規模、その人の状況などから、そうした選択をとる場合もあるだろうし、別の視野を持ててよいという部分もあると思う。そもそもいわゆる専業の住職も、お寺によっては収益事業を行っている場合もあるし、法務だけではなく、様々な形で事務も営業も行わなければならない。「どちらか」という見方は、もうなかなか成り立たないのではないか。(40代・浄土宗)

という意見もありました。今後、僧侶や宗教者に何が求められるのか、私たちは考え続けなければならないのだと思います。

今回は以上です。

次回はまた近日、「もし宝くじが当たったら?」「無人島にひとつだけ持っていくとしたら?」「最後の晩餐には何を食べたい?」などの「定番の質問」にお坊さんはどう答えるのか?をお送りします。

お楽しみに!

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