1,093名の意識調査から読み解く、現代人の終活

「終活」という言葉が社会に広まりつつある今、その取り組み方や考え方も人によってさまざま。
一般社団法人 終活協議会/想いコーポレーショングループが実施した1,093名を対象とした意識調査からは、終活が“特別なこと”ではなく、“身近で現実的なこと”として捉えられ始めている実態が浮き彫りとなった。

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情報との出会いが“終活”の第一歩に

「終活を知るきっかけ」として最も多かったのは、「ニュースやSNSなどのメディアを見て」(50%)
続いて「身近な人の死を経験して(16%)」という回答が続き、終活は情報との出会いや身近な出来事から始まるケースが多いことが明らかに。

特にデジタル情報の影響力は大きく、スマホやテレビを通じて自然と“人生の終い方”を意識する人が増えていることがうかがえる。

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始めやすいことから、着実に

「終活で最初に始めた方がよいこと」では、

  • エンディングノートを書く(27%)
  • ライフプランを計画する(25%)
  • 生前整理をする(22%)

と、すぐに手を付けやすい“準備”が上位を占めた。
一方で、遺言書やお墓の準備など法的・儀礼的な項目は低めの回答に。
これは、終活が“何かを決める”というより、“自分を整理する”行為として捉えられている傾向を示している。

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“誰かのため”だけじゃない、自分自身の終活

終活の目的については、

  • 「家族に迷惑をかけないため」(38%)
  • 「自分の希望する終わり方を迎えるため」(32%)
  • 「老後の生活を安心して送るため」(28%)

と三者ほぼ横並び。
これは、終活が「他者のため」だけでなく、「自分の生き方」や「暮らしの安心」のために行うものだという認識が広がっている証拠だ。

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終活を考えるすべての人へ

「いつ始めてもいい」けれど、「今」が一番のタイミングかもしれない

終活について「いつ始めるべきか」という問いに対して、最も多かった回答は「いつ始めても構わない(48%)」。
その一方で、「50代(19%)」「60代(13%)」が適齢期と考えられている様子も見受けられた。

つまり、終活に「遅すぎる」や「早すぎる」という明確な線引きはない
大切なのは、「今、自分がやってみようと思えるタイミング」で動き出すこと。

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家族との対話、友人との共有――“話せる”終活へ

調査によると、

「家族と話すことに抵抗を感じない」人は66%

「友人と話すことに抵抗がない」人は78%

終活について“話すこと”に対して前向きな姿勢を持つ人は多い。
とはいえ、実際に「周囲で終活している人がいる」と把握している人は26%にとどまり、「わからない(42%)」が最多だった。

つまり、話すことに抵抗はないが、実際には終活の話題を出せていない人が多いという、“意識と行動のギャップ”が存在している。

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「勧めたいけれど、どう話せば…」

終活を周囲に勧めたいかという問いに対し、

  • 「思う」…55%
  • 「思うが、勧め方がわからない」…32%

という回答に。
これは、終活が「重要」だと感じられている一方で、「死」に関する話題をどう切り出すべきかに悩む人が多いことを示している。

ライフエンディングは「自分らしく生きること」の一部

この調査から見えてくるのは、終活とは「死の準備」ではなく、「より良く生きるための整理整頓」であるということ。
現代の終活は、「遺すため」から「生きるため」へと価値が変化している。

まだ先のことだから…と遠ざけるのではなく、「今」の延長線上にある未来として、自分の言葉で語り、考え、備えることが、これからの終活なのかもしれない。

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