新型コロナウイルス感染症に悩み、ここでも諸行無常、うつろいゆく世の中の厳しさを肌で感じた昨年でした。
そして、お正月に際し、一年の計は元旦にありと伝わります。
この一年はどのような年となるのでしょうか。
拝読 浄土真宗のみ教えより、お正月について味わいたいと思います。
新たな年を迎える節目にあたり、いま一度みずからを見つめなおし、確かな足どりで人生を歩みたいものである。
蓮如上人は年の始めに、勧修寺村の道徳に次のように仰せになった。
『道徳はいくつになるぞ
道徳念仏申さるべし』
一つ年を重ねるにあたり、あらためて念仏を勧められたのである。
一年また一年と、年を重ねることは、決してあたり前のことではない。私自身にも、やがてこの世の縁の尽きる時が来る。阿弥陀如来は、はかなき私たちを哀れみ慈しんで、念仏せよとはたらきかけておられる。
いま私たちは、真実の教えに出会い、念仏申す身となって、大いなる安心のなかに人生を歩んでいる。
新たな年の始まりを、念仏とともに迎えることは、何よりも大きなよろこびである。
本年も宜しくお願い致します。
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浄土真宗本願寺派長谷山宝性寺衆徒。ここより運営会社(株)エス・アイ・ピー 代表取締役。立正大学仏教学部仏教文化学科卒業後、サラリーマンを経て出版業を営む。中央仏教学院を卒業後得度し、浄土真宗本願寺派の僧侶となり、翌年、教師となる。