木魚ってなんですか?なんで叩くんですか?

お坊さんがお経を読むとき、木魚を叩くのには、どのような意味があるのでしょうか。



みなさんは、「お坊さんのマネをしてみて!」と言われたとき、どのような姿を思い浮かべますか。合掌する姿と同じくらい、木魚をポクポク叩いている姿を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
テレビアニメの「一休さん」でも、一休さんが難問を解決するために、坐禅して、とんちを働かせようとすると、どこからか「ポク、ポク」と木魚の音が聞こえてきます。

木魚は、その名の通り、魚を彫刻した、木製の仏具です。木魚が広まったのは、意外に遅く、黄檗宗が日本に伝えられた、江戸時代以降のことだといわれています。

音楽のドラムを叩くのと一緒で、お経のリズムをとったり、読経の速さを調整するために使います。
昔は、魚鼓(ぎょこ)、魚板(ぎょばん)とも呼ばれていました。叩いたときの音で人を集めたり、時間の合図などで使っていました。

魚の形をしているのは、「昼でも夜でも目を閉じずにいる」という魚の生態から、魚のように、常に目を開け、惰眠をむさぼらずにつとめよう、という警告の意味だといわれています。
今のように、魚の頭と尾がくっついて、やや丸い形になったのは、中国の明の時代の頃です。平凡な魚が、聖なるものへと変化していくという意味合いで、魚の代わりに2つの龍の頭になっている木魚もあります。

一定のリズムで木魚を叩きながらお念仏していると、ふと眠たくなってきます。そんな時は、木魚の音を聴きながら、「惰眠をむさぼらず、しっかりしよう」という元々の意味を思い出すようにしてみましょう。
かえって眠たくなるって?
その時は、一休さんの名前のように、一休みしてからお念仏してください。

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