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12月31日、大晦日。
一年の締めくくりに響き渡る「除夜の鐘」の音色は、日本人の心の原風景です。
人間の持つ108つの煩悩(ぼんのう)を祓い、清らかな心で新年を迎える仏教行事。
今回は、東京都内で特に人気が高く、それぞれ違った魅力を持つ「除夜の鐘スポット」を4つ厳選してご紹介します。
鐘をつく権利は事前の抽選で埋まってしまうことも多いですが、その荘厳な音色を間近で聞き、お参りするだけでも、きっと良い年を迎えられるはずです。
知っておきたい「除夜の鐘」の豆知識
「どうして鐘を108回つくの?」
よく耳にするこの数字は、私たちが持つ「煩悩(ぼんのう)の数だと言われています。
煩悩とは、欲望、怒り、妬みなど、人の心を惑わせ、苦しめる心のこと。
鐘を一つつくごとに煩悩を一つ消し去り、清らかな心になって新しい年を迎えようという願いが込められているのです。
「いつついているの?」
一般的には、大晦日の夜から日付が変わる深夜にかけて行われます。
107回を旧年(今年)のうちにつき終え、最後の1回を新年(来年)につくのが習わしとされているお寺が多いですが、厳密な決まりはお寺によって様々です。
合わせて読みたい!除夜の鐘の豆知識↓
お寺でつかれる除夜の鐘 煩悩の数の鐘をつく回数と意味は?
大晦日になるとお寺から聞こえてくる鐘の音。
皆様も一度は聞こえてきたことがあると思います。その鐘は多くの寺院では大晦日に107回、新年に1回。除夜の鐘をつく回数は、合わせて108回鳴らされていることをご存知ですか?108という数字は人間の煩悩の数と言われています。除夜の鐘と煩悩の意味を詳しく解説。
今回紹介するおすすめスポットマップ
1.港区・芝|増上寺
2.中央区・築地|築地本願寺
3.大田区・池上|池上本門寺
4.葛飾区・柴又|柴又帝釈天
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東京タワーと鐘の幻想的な競演
「増上寺(ぞうじょうじ)」
港区・芝にある増上寺は、浄土宗の大本山。
ここの除夜の鐘は、なんといっても「東京タワー」とのコラボレーションが魅力です。
ライトアップされた東京タワーをバックに、江戸時代から伝わる大梵鐘(だいぼんしょう)が打ち鳴らされる光景は、まさに「東京の大晦日」。
「歴史」と「現代のシンボル」が交差する場所で、エモーショナルな年越しはいかがでしょうか。
(※鐘つきチケットは例年大人気のため、鐘の音を聞きながらの初詣がおすすめです)
増上寺アクセス情報
住所:東京都港区芝公園4-7-35
最寄駅:都営三田線「御成門駅」「芝公園駅」徒歩3分
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パイプオルガンと鐘の音
「築地本願寺(つきじほんがんじ)」
古代インド様式のユニークな外観が特徴的な、築地本願寺(浄土真宗本願寺派)。
こちらの特徴は、伝統的な鐘つきと同時に、本堂で「除夜会(じょやえ)」やパイプオルガンの演奏が行われるなど、開かれたモダンな雰囲気があること。
銀座や築地エリアからのアクセスも良く、荘厳な鐘の音と美しいパイプオルガンの音色、両方に癒やされる洗練された年越しを楽しめます。
「ここより」編集部としても、ぜひ訪れていただきたいスポットです。
築地本願寺アクセス情報
住所:東京都中央区築地3-15-1
最寄駅:東京メトロ日比谷線「築地駅」直結
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迫力の音がお腹に響く
「池上本門寺(いけがみほんもんじ)」
大田区にある日蓮宗の大本山、池上本門寺。
ここの鐘は、都内でも屈指の大きさとお堂の立派さを誇ります。
小高い丘の上にあるため、鐘の音が夜の街に朗々と響き渡る様は圧巻。
その重低音は、耳だけでなくお腹の底にまで響いてくるような迫力があります。
「一年のモヤモヤを力強い音で吹き飛ばしたい!」という方には、この場所がぴったりです。
池上本門寺アクセス情報
住所:東京都大田区池上1-1-1
最寄駅:東急池上線「池上駅」徒歩10分
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日本の音風景100選
「柴又帝釈天(しばまたたいしゃくてん)」
映画『男はつらいよ』でもおなじみ、葛飾区・柴又のシンボル、柴又帝釈天(題経寺)。
ここの鐘の音は、環境省が選定する「日本の音風景100選」にも選ばれている名音中の名音です。
下町の情緒あふれる参道を通り、寅さんが愛した鐘の音を聞く……。
これぞ「日本の年越し」という、ノスタルジックで温かい気持ちになれるスポットです。
柴又帝釈天アクセス情報
住所:東京都葛飾区柴又7-10-3
最寄駅:京成金町線「柴又駅」徒歩3分
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参拝のポイント
- 防寒対策は万全に: 待ち時間はかなり冷え込みます。カイロや温かい飲み物を持参しましょう。
- 終夜運転の確認を: 電車が終夜運転しているか、事前に鉄道会社の情報をチェックしておきましょう。
108回の鐘の音が終わるころ、新しい年「2026年(午年)」が幕を開けます。
みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。
初詣に行きたい!おススメ寺社仏閣記事はこちら
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立正大学仏教学部卒業。東京仏教学院卒業。浄土真宗本願寺派僧侶。
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