「ここより」をお読みの皆さん、お久しぶりです。北海道の仁玄寺(にんげんじ)の玉置真依(たまき・しんえ)です
今年は全国的に寒波だったり、大雪被害が大変でしたね。
本当に大変な地域ほどではないとは言え、私の暮らす仁木町も雪が多く、まだまだ寒い日が続いています。
梅の花が咲き始めた地方が、ちょっとだけ、うらやましいです。
初回投稿から、7か月も空いてしまいました。
その間、日本全国でも、世界的にも、たくさんのことがあり、今はコロナ第6波の渦中ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
きっと本当にいろいろあるとは思うのですが、
「どなた様も、どうか息災でありますように……!」
と思うばかりです。
さて、実はコロナ禍をきっかけに仲間と始めた企画「坊主カフェ@オンライン」が来月で2周年ということで、少々ご紹介させていただけたらと思っています。
はじめての緊急事態宣言(北海道)と「坊主カフェ@オンライン」
2020年2月、北海道は他地域より早く、新型コロナウイルス広まってしまいました。
遊びに出かけること、檀家さんのお宅にお参りに行くこと、人が集まる行事をすることマスク無しで人とお喋りをすること、……それまで「当たり前」だと思っていたことが一気に崩れ、家族以外との会話が激減してしまい、息が詰まるような思いをしていました。
そんな中、道内の僧侶仲間の1人から、「坊主カフェ」をオンラインでやらないか?と提案されました。
「坊主カフェ」とは、コロナ禍が始まる前に行っていた、お坊さんと市民の方 が、お茶を飲みながら、よもやま話をするイベントのことです。
教えのこと、お弔いのこと、文化や習慣のこと……
日頃お付き合いのない方から、率直にお尋ねいただいたり、色んな体験談を聴かせていただく、貴重な出会いと学びの場でした。
TVゲームの僧侶のように、今すぐコロナ禍を静めるようなマジカルパワーはないけれど、誰かとオンラインでつながり、他愛もないお喋りをして、共にほっこりとした時間を作ることはできそうな気がして、すぐに「やりたい」と返事をしました。
こうして、zoomを使用した、オンライン上で、お坊さんと、お坊さんでない方が集い、お喋りをするイベント「坊主カフェ@オンライン」は2020年2月27日に始まりました。北海道独自の緊急事態宣言が始まる前日のことでした。
最初の頃は発起人それぞれの知り合いが中心でした。
全国区のニュースからは伝わらない最近の様子や今後の不安、仏教の話や、他愛もないお喋りを通じて、元気が湧いてきたのを覚えています。
会ってお喋りするだけという、続けやすい企画だったこともあり、コロナ禍の経過を見ながら月1回継続することになりました。
一緒に運営してくれるお寺さんメンバーや、告知を見て来てくれるお客さんも徐々に増え、とうとう来月12日で2周年になります。
第1回の開催に比べ、参加人数も増え、賑やかな開催となりました。
ここまで、「坊主カフェ@オンライン」というイベントが始まるまでについてご紹介しました。
次回は、実際のイベント進行やお客さんたちから寄せられた声なども、ご紹介させていただけたらと思います。
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高野山真言宗仁玄寺副住職。“大切な人と死別した子ども”を支える市民団体「グリーフサポートSaChi」の事務局員。宗派を超えた道内寺院関係者の集い「てらつな」運営にも注力。