
四十九日のあと、法事はいつまで続くの?
【おしえて!お坊さん】
これからの法要をどう受けとめるか
四十九日、浄土真宗では満中陰ともいいます。
この法要を終えると、ご遺族にとってひとつの区切りを迎えたように感じられることでしょう。
しかし、仏事はここで終わるものではありません。
むしろ、ここからも亡き方をご縁として、仏さまのみ教えに遇わせていただく歩みが続いていきます。
大切なのは、「何をしなければならないか」ではなく、
「どのような心でお勤めするか」ということです。
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法事を勤める心がまえ
法事は、亡き方やご先祖をしのぶ時間であると同時に、いまこの身を生かされている私自身の“いのち”を見つめる尊いご縁です。
私たちはつい、「自分ひとりで生きている」と思いがちです。
けれども、私のいのちは突然この世に現れたものではありません。
両親、祖父母、曾祖父母……と、数えきれないほどのいのちのつながりがあって、今ここに私がいます。
気の遠くなるような歳月を経て受け継がれてきた、かけがえのないいのちです。
葬儀を終え、四十九日、そして一周忌、三回忌、七回忌と続く年回法要は、そのいのちのつながりにあらためて手を合わせる節目のご縁です。
同時に、私自身もこのいのちを次の世代へ託していく存在であることを思い、この人生をどのように歩んでいくのかを確かめる機会でもあります。
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仏教が伝える「いのち」の見方
仏教では、この形ある世界は常に移ろいゆくと説かれます。
これを「諸行無常」といいます。
形ある身体は、やがてその姿を変えていきます。
しかし、阿弥陀さまの大いなる願いに抱かれたいのちは、決してむなしく終わるものではありません。
浄土真宗では、亡き方は阿弥陀さまのおはたらきによってお浄土へ生まれさせていただき、仏さまとなられたと受けとめます。
そして、いまは私たちをみ教えへと導いてくださるご縁となってくださっています。
法事とは、み仏のご恩徳をたたえ、私たちもまた阿弥陀さまのはたらきに抱かれている身であることを味わわせていただく行事です。
「故人のために何かをしてあげる」というよりも、私たち自身がみ教えに出遇わせていただく大切なご縁なのです。
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法事にはどのようなものがあるのか
「法事」という言葉は、広く仏教行事全般を指します。
一般には、故人の命日などに営む仏事を意味することが多いでしょう。
葬儀の後、最初に迎えるのが初七日です。
その後、四十九日までの中陰のお勤めを経て、百か日法要、そして一周忌をはじめとする年回法要へと続いていきます。
主な年回法要には、次のようなものがあります。
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1一周忌(満1年)
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2三回忌(満2年)
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3七回忌
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4十三回忌
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5十七回忌
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6二十三回忌
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7二十七回忌
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8三十三回忌 など
また、亡くなられた月日と同じ日を毎年迎える「祥月命日」も大切なご縁の日です。
さらに、毎月の命日にあわせて勤める「月忌法要」もあります。
たとえば命日が八日であれば、満中陰の後、毎月八日にお寺へ参拝したり、自宅でお勤めをいただいたりすることがあります。
地域やお寺によっては、命日の前日にあたる「逮夜」にお勤めすることもあります。
形よりも、ご縁を大切に
すべてを完璧に勤めなければならない、ということではありません。
大切なのは、法事を通して仏さまのみ教えに出遇うことです。
忙しい現代だからこそ、立ち止まり、手を合わせ、
「私のいのちはどこから来て、どこへ向かうのか」を静かに味わう時間は、何より尊いものではないでしょうか。
四十九日を終えた今、これから続く法要を「義務」としてではなく、亡き方をご縁として仏法に遇わせていただく大切な時間として、どうぞお勤めください。
恐れではなく、信心に立つ
友引という言葉におびえる必要はありません。
それよりも、無常のいのちを生きる私たちが、今日という一日をどう受けとめるかが大切です。
葬儀の日取りに正解はありません。
しかし、迷信に心を奪われるのではなく、如来のよび声に耳を澄ませること。
そこに、浄土真宗が大切にする生き方があります。
「ここより」読者の皆さまが、暦に揺れるのではなく、いま与えられている一日を確かに歩まれることを、念仏のうちに願っております。
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浄土真宗本願寺派長谷山宝性寺衆徒。立正大学仏教学部仏教文化学科卒業後、サラリーマンを経て出版業を営む。中央仏教学院を卒業後得度し、浄土真宗本願寺派の僧侶となり、翌年、教師となる。








