目黒不動尊とは

泰叡山瀧泉寺は東京都目黒区にある天台宗の寺院です。
このお寺は今から千年以上前の平安時代(808 年)、後の天台座主第三祖である慈覚大師・円仁によって開かれました。

当時15 歳の円仁が比叡山の伝教大師・最澄のもとへ向かう途中、目黒の地に立ち寄った折り、夢の中に不動明王が降臨したそうです。
円仁はその霊夢に出てきた不動明王を彫り、瀧泉寺の本尊としました。それが「目黒不動尊」の誕生物語です。

(天台宗は、法華思想を中心として、戒律、密教、禅、浄土教などの教えを結集させた独自の総合仏教です。
開祖は最澄(伝教大師)、本尊は釈迦牟尼仏、阿弥陀如来、大日如来、薬師如来、不動明王等、総本山は比叡山延暦寺です。)

↓天台宗については下記記事にて詳しく解説しています↓

それだけでなく、ここ目黒不動尊には他にない特徴がいくつもあります。

○関東最古の不動霊場かつ日本最古の不動尊(日本三大不動と呼ばれることもある)
○江戸三十三観音霊場結願札所(聖観音菩薩)
○山手七福神札所(恵比寿様)
○江戸時代から、湯島天神・谷中感応寺とともに特別に富くじ(今で言う宝くじ)が行われており、幕府から特別の許可をもらっ
ていたくじ販売ができる寺社は「江戸の三富」と呼ばれていた

知れば知るほど歴史の深さが見えてくる、そんな目黒不動尊へ、4 月8 日・花まつりの日に行ってきました!

目黒不動尊花祭り

目黒不動尊の境内案内

仁王門

瀧泉寺目黒不動尊の入り口でお迎えしてくれるのは、どーんとビッグな仁王門です。

もともと創建された目黒不動尊は火災や空襲でほとんど焼けてしまったため、今ある建築は戦後(本堂は昭和56 年(1981))に再建されました。
塗料もまだまだ鮮やかで、盛の終わりの桜と相まって古刹に来たとは思えない新鮮な気持ちになります。

目黒不動尊本堂

千年枯れない霊泉「独鈷の滝」

仁王門を過ぎて参道を進み、差し掛かった男坂の左側にあるのが「独鈷の滝」です。

この泉は慈覚大師・円仁が霊夢に出現した不動明王を祀るための場所を探していた時、持っていた法具の「独鈷」を投げ、それが落ちた場所から清水が湧き出したとの伝説があります。

ここの湧き水は干ばつのときも枯れることなく流れ続けていて、東京名水57 選にも選出されています。
水面の向こう側を見ると龍の口から滝のように水が流れ落ちていて、まさに「龍泉寺」という名前をそのまま体現しているのを目の当たりにした気分です。

泉のほとりに立っている水かけ不動尊の像に水をかけてお祈りするとご利益があるとのことですよ。

目黒不動尊独鈷の滝
目黒不動尊独鈷の滝

龍泉寺の山王鳥居

男坂を登ると、木々の間にあまり見ない形の鳥居が見えてきました。

目黒不動尊の鳥居は「山王鳥居」という種類のもので、笠木(上部の横木)の上に三角形の破風(屋根)が乗っかっているのが特徴です。
現在の大本堂前に大鳥居が作られたのは平成29 年ですが、明治以前に神仏習合だった時代にあったものを蘇らせたそうです。

山王鳥居と天台宗は非常に深い関係があるのでこのお寺にピッタリの鳥居ですね。

目黒不動尊鳥居

目黒不動尊の「花祭り」

そして、鳥居の向こうに見えるのが大本堂。

現在の建物は昭和56 年(1981 年)に再建された鉄筋コンクリート造で、両脇に五色の幟がはためく先を見れば、人間よりも大きな大提灯に書かれた堂々とした「目黒不動尊」の文字が。

花まつり当日ということで、外陣には花御堂と灌仏桶に立つ誕生仏を発見!
もちろんしっかりと甘茶をかけさせていただいて、この日お参りできたことへの感謝を捧げてきました。

平日ということでタイミングが難しい部分もありますが、年に一度のお祭りに参加できる幸せを噛み締めた4 月8 日でした。

目黒不動尊花祭り

様々な神仏たち

目黒不動尊では御本尊の不動明王以外にも様々な神仏が祀られており、境内には様々な神仏の像が安置されています。

その中でも一番の大きさを誇るのが、本堂裏の銅造大日如来坐像です。
台座部分に刻銘から製作時期は江戸時代と見られ、区指定有形文化財にもなっています。

本堂前の向かって左側には観音菩薩立像や愛染明王像、向かって右側には地蔵菩薩像と不動明王像、女坂の途中には役行者の像等
があります。
特に愛染明王は縁結びのご利益があるとのことで、絵馬を両手に挟み身体の前で合掌しながら、男性は右側から、女
性は左側から愛染明王像の周りを一周すると良縁成就に恵まれるとのこと。

お願いしたい気持ちが高まりますね!

目黒不動尊仏像
目黒不動尊仏像
目黒不動尊仏像

目黒不動尊は目黒のパワースポット!

目黒不動尊は、古刹としての歴史・格式を持ち、同時に新しい時代の要素を受け入れ、重厚さとフレッシュさを持ち合わせた稀有
な寺院です。

酉年にだけ開帳される慈覚大師・円仁の真作不動明王像が御本尊というだけでもとてつもないパワーがあるのに、富くじの歴史や恵比寿様によるくじ運・金運、役行者様による足腰健脚・延命地蔵菩薩・そして愛染明王の良縁運など、ここだけでいろんなご利益が受けられるかも!

それに加え、目黒不動尊は江戸の守護のため徳川三代将軍家光によって配置された五色不動のうちの一つ。
江戸城の裏鬼門を守護するという重要なポイントにあるマルチなパワースポットなのです。

毎月28日は目黒不動尊縁日

毎月28 日はお不動様のご縁日ということで、目黒不動尊の大縁日でもあります。

境内には食べ物や商品の露店が所狭しと並び、大本堂では数回に分けた護摩法要を一日かけて執り行います。
(現在は感染予防のため堂内参拝はできません)

目黒不動尊へのアクセス

住所/東京都目黒区下目黒3-20-26
バス/ JR 五反田駅(西口)より東急バス渋谷行(渋72 系統) 「目黒不動尊境内」下車
徒歩/ JR「目黒駅」より徒歩( 約20分)、東急目黒線「不動前」より徒歩(約15分)
車/山手通り「かむろ坂下」より信号2つ目右折
http://park6.wakwak.com/~megurofudou/

 

関連記事【ここより体験記】

編集部から
生前にいただく法名。浄土真宗本願寺派の帰敬式とは
編集部から
徳川家康がモデルの開運大黒天?目黒の大圓寺紹介!【ここより編集部員が行く】
編集部から
五百羅漢寺に帰ってきた麒麟像と仏師 加藤巍山師 特別取材【ここより編集部員が行く】