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4月8日は「花まつり」
キリストの降誕祭である「クリスマス」が12月25日である事を知らない人はいないと思いますが、お釈迦さまのお誕生日が「4月8日」であることをご存知でしょうか。
仏教界では、4月8日に「花まつり」と称して、お釈迦さまの誕生を祝っています。
お釈迦さまが生まれた日、その誕生を祝って、天から甘露の雨が降り注いだという伝説から、「灌仏会」とも呼ばれるその日は、天と地を指さした「誕生仏」に甘茶をかけてお祝いする風習があります。
日本では、ちょうど暖かくなり、桜がキレイに咲く時期でもあることから「花まつり」と呼ばれるようになりました。
花まつりにはカレーを食べよう
さて、そんな花まつりに、新たな風習を根付かせたお坊さんがいます。
浄土宗・長安寺僧侶の、吉田武士上人。
通称「カレー坊主」です。
インドで仏教を開いたお釈迦さまもきっと食べたであろう、みんな大好きなカレー。
カレーならきっと、みんなを笑顔にできるはず。
そう考えた吉田上人は、2年前には「一般社団法人 仏教カレー協会」を設立し、社団理事に就任しました。
活動の甲斐あって、Twitter界隈では「花まつりにはカレーを食べよう」という動きが、平成末期(数年前)からの伝統行事として、根付き始めています。
カレーと布教は、結びついているのです。
カレー好きなお坊さんが本気で考えた、「ほとけさまの精進カレー」
全国カレー好き僧侶の会」の会長でもある吉田上人は、ご自身でも、ほぼ毎日カレーを食べています(推定)。
2018年には、カレー好きなお坊さんたちと力を合わせ「ほとけさまのやさしい精進カレー」というレトルトカレーを開発し、売り上げの一部を寄付するなど、仏教やカレーの普及に尽力してきました。
肉や魚、乳製品や化学調味料などを使わず、野菜を中心に昆布や味噌など、日本の伝統調味料でつくったこのカレーは、カロリーも控えめで、家族みんなで食べることのできる、文字通り「やさしい」カレーです。
昨年も限定3000個が完売し、再販売が待たれていましたが、今年の花まつりに合わせ、また動きがありました。
児童福祉施設へ、「精進カレー」の無償提供
毎年販売していた「ほとけさまのやさしい精進カレー」ですが、今年は販売せず、全国のひとり親家庭や、子どもを支援する団体へ、無償で寄贈されることになりました。
「終息の見えないコロナ禍と、世界情勢の不安の中で、今を生きる子ども達にこそ美味しいカレーを届けたい」という思い。
「布施」「慈悲」といった仏教の精神をカレーで表した、実に吉田上人らしい試みです。
こんな世の中だからこそ、カレーで笑顔の輪を広げたい。
カレーを愛する仏教者だからこそできる、この尊い活動が、あらたな「花まつり」のトレンドなのです。
仏教カレー協会よりご寄付のお願い
仏教カレー協会では「ほとけさまのやさしい精進カレー」の無償提供をはじめ、仏教カレー協会の活動内容に賛同される方々からの支援を募っています。
お釈迦さまの誕生を祝う「花まつり」をきっかけに、美味しいカレーの香りとともに、世界中に笑顔を届けてみませんか。
ご支援のお願い。「ほとけさまのやさしい精進カレー」を児童福祉施設へ無償提供いたします。 | 一般社団法人仏教カレー協会 (buddhacurry.org)
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立正大学仏教学部卒業。東京仏教学院卒業。浄土真宗本願寺派僧侶。
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