今年の「ここより賞」も無事に決定
毎年、テレビなどのメディアに取り上げられ、もはや恒例となった「お寺の掲示板大賞」の発表。
今年3回目となる「ここより賞」も、無事に決定いたしました!
2024年「ここより賞」はこちら
熊本県、宗岳寺さんの、この掲示です!
「高見を望めば首がこる うつむき過ぎると壁に当たる 何でもほどほど水平がよい」
高見を望めば首がこる
うつむき過ぎると壁に当たる
何でもほどほど水平がよい
撮影者 kumamoto-castle@kumamon1591
寺院名 宗岳寺(曹洞宗・熊本県熊本市)
①宗岳寺
②熊本県熊本市
③2024年9月25日
④お釈迦さまの「中道」の心を解りやすく説いた言葉ですね#お寺の掲示板大賞2024 pic.twitter.com/m6vAeZNR3D— kumamoto-castle (@kumamon1591) September 24, 2024
講評
ご住職の人柄が伝わってくるような迫力を感じ、選出いたしました。
「中道」をわかりやすく説いているうえに、情景が浮かんでくるような描写力。
そしてなんといっても、手書きならではの「肉筆感」が圧倒的でした。
今年の大賞は、広島県の超覚寺さんの
「望もうと望むまいと あなたは 独りじゃない」
でした。
他の賞も、よい言葉ばかりです。
ぜひ、仏教伝道協会のHPで、確認してみてください!
https://www.bdk.or.jp/kagayake2024/publication.html
輝け!お寺の掲示板大賞2024「ここより賞2024」選考委員
チーフ・エディター 佐山拓郎
高野山真言宗 玉置真依
浄土真宗本願寺派 平井裕善
浄土宗 河村英昌
真言宗豊山派 増田俊康 ※推薦のみ
以上、3宗派5名の僧侶により、選考が行われました。
「ここより賞」選考のようす
まずは、900作品の吟味、お疲れ様でした
大変だったでしょう?
そうですね…
大変でした
選んでるうちに、だんだん自分の選考基準がずれてきたりもしますよね
そうそう、最初の方にピックアップしたやつを「なんでこれ選んだんだっけ…?」
とかなりますよね
(この人たち大丈夫かな…)
スポンサーリンク
さて、今回もまず、皆さんの選考ポイントからお伺いします!
私は、昨年同様「ウケ狙いの除外」ですね
「相田みつを系」の除外というか
なるほど
そのまんまの引用とか、狙い過ぎた「格言系」みたいなやつを弾いたということですかね
(個人的に「腹水で盆に帰れず」が候補に残ってるとは言えない…)
そうですね
知識がなくても「イイな」と思えるようなものに惹かれました
私は、「住職の人柄が伝わるような言葉」がいいと思います
あ、いいですね
お寺と町の関係性が出ているもの、というか
「このお寺のご住職はこんな人なんだ」と伝わるものがいいですね
私も、山梨の自坊と、東京の勤めの寺院では、掲示の種類を変えてます
どのように変えてるんですか?
都内の方は、なんとなく「忙しそうな人」や「闘い続けてる人」向けにしてます
山梨の方は、「あの住職がこういうこと言ってるんだ」というのが伝わるので、柔らかめに
なるほど
確かに、お寺のキャラクターや地域性によって、伝え方は変わりますよね
私は、平井さんと少し違って、キャッチーで頭に残るようなものも好きですね
確かに、さっきから話題の「お寺や住職のキャラクター」が伝わることを考えると、言葉を引用することでも「ご住職、こんな人なんだ」というのが伝わりますもんね
スポンサーリンク
お寺のキャラクターといえば、今回も、超覚寺さんすごいですね
どんな人なんでしょうね
昨年も同じことを言ったのですが、超覚寺さん、横書きなのが気になるんですよね…
(まだ言ってる…)
そんな中、超覚寺さんので私が好きなのは
「ネットフリックスが観たいから で 生きていていいじゃん」
というやつです
昨年から続く、許しの心ですね
私は、超覚寺さんではないのですが
「過去と他人は変える事はできないが 自分と未来は変えることができる」
が良かったです
おお、伝道っぽい
たぶん、同宗派のお坊さんの言葉のアレンジだと思うので、身びいきもありますが
あとは
「正義の反対は別の正義」
とか
※「正義の反対は別の正義」は、「文化時報賞」を受賞しました
今年は総選挙もあったし、意識しなければならない言葉ですね
増田さんのチョイスの中の
「高見を望めば首がこる うつむき過ぎると壁に当たる 何でもほどほど水平がよい」
が好きです
情景が浮かび、分量もちょうどいいので。中道をわかりやすく説いていますよね
これ、手書きならではの「肉筆感」がいいですね
たしかに
迫力ありますね
昨年も話題になった「受け取る側のコンディション」のことも考慮されてるというか、「どんな方でもうなずけそう」な言葉ですね
全員の肯定コメントが出ましたので、今年の「ここより賞」は
「高見を望めば首がこる うつむき過ぎると壁に当たる 何でもほどほど水平がよい」
でよいでしょうか
意義なし!!!
では皆さま、来年もよろしくお願いいたします!
2024年各受賞作品はこちら↓
関連記事【編集部から】
浄土宗僧侶が詠んだ“破格の句集”|佐山哲郎句集『わなん【和音】』New!!
浄土真宗本願寺派が無料のゼミナール「国際社会における浄土真宗の可能性」を開催
映画「カオルの葬式」 本日より全国順次ロードショー!
国内初!お墓のテーマパークがオープン「現代墓所墓石テーマパーク」
いま、お寺が「樹木葬」を導入する意義とは? (株)アンカレッジに聞いてきました!
立正大学仏教学部卒業。東京仏教学院卒業。浄土真宗本願寺派僧侶。
宗教の基礎知識、心のサポート、終活のサポートなど、こころのよりどころとなる情報を楽しくわかりやすく発信します!