樹木葬への期待は高まっている

いま、お寺が「樹木葬」を導入する意義とは? (株)アンカレッジに聞いてきました!

今回は、「お寺が樹木葬を導入する意義」について。
「寺離れ」が叫ばれる昨今、お寺に必要なことはなんなのか。
大寺院の元住職であり、現在は実家の小さな寺院の副住職でもあるここより編集長が、僧侶の立場から聞いてきました。

お寺は「多死社会」に対応しなければならない

高齢化社会の中、日本はついに、年間150万人以上の人が亡くなっていく「多死社会」の時代を迎えました。
今後50年は続くといわれる多死社会。
首都圏では、深刻な「墓地不足」が起こることが予想されます。
また一方で、地方では、人口減少や家族観の多様化などにより、管理する人のいない「無縁墓」も増えています。

出典:厚生労働省「人口動態統計」による出生数及び死亡数、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年4月推計)出生中位・死亡中位仮定による推計結果」を加工して作成

寺院や僧侶は、この状況に応えなければならないところですが、残念ながらまだ、この問題に真剣に取り組んでいる僧侶は多くありません。
既に始まっている多死社会により、目の前の実務が忙しく、その裏に潜んでいる問題に気づきづらいのです。都心で活動している僧侶は特に。

「樹木葬」が問題解決の糸口になり得ると思ったここより編集長。話を伺いに、また(株)アンカレッジに行ってきました。

「お寺の未来」を共に考える

「多死社会が落ち着くといわれる、50年後の未来のために、お寺様がどうしていくかを、一緒に考えていきたいんです」
こう語ったのは、アンカレッジで、樹木葬導入の営業や、販売までの管理を行っている大坂さん。
「多死社会が続いている間は、亡くなった方の仏事などで、維持が間に合ってしまうお寺様も多いと思うのですが、本当の問題は、人口が減ってしまうその先ですからね」

「アンカレッジの樹木葬ならば、もし今後、樹木葬のブームが終わっても、空いた墓地を有効利用することができるんです」
と続ける大坂さん。
一体どういうことなのでしょうか。

「アンカレッジの樹木葬は、13年(13回忌+1年)を区切りとして、合同墓に移ることを推奨しています。なので、一度販売した墓地を、13年後にまた販売できるのです」

なるほど、画期的なシステム。

「最終的に合同墓へ合祀されると、定期的に墓地の空きが出ることになりますので、墓地不足の解消につながります。また、いつか樹木葬の需要が落ち着いてしまっても、空いた土地を樹木葬以外のことに有効活用することもできるのです」
「アンカレッジは、お寺が作った会社であるため、お寺様の存続のために、『多死社会への対応』『墓地承継者の不足』などの寺院が抱える課題に寄り添い、一緒に解決方法を考えていくという方針で動いています」

アンカレッジの庭園型樹木葬
法音寺 三田花苑

「寺離れ」の中、お寺ができること

僧侶の最大の目的は「布教」「伝道」です。それを行うためには、お寺が存続し続けることが必要になります。
アンカレッジは、そのための課題解決の「お手伝い」をしてくれる会社なのです。

「アンカレッジの目的は、お墓を売ることではなく、お寺様と人々を繋ぎ、地域にお寺のある豊かな暮らしを届けることです」
「そのためには、『お寺様も汗をかいてもらいたい』のです」
という大坂さん。「お寺も汗をかいてもらいたい」とはどういう事でしょうか。

次回、アンカレッジが、どのように寺院の課題と向き合っているかに迫ります。

取材協力
株式会社アンカレッジ
https://anchorage.co.jp/

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