お坊さんが『葬送のフリーレン』を読んでみた感想。 『葬送のフリーレン』とは ここより

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お坊さんが『葬送のフリーレン』を読んでみた感想。

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2021-11-12

お坊さんが『葬送のフリーレン』を読んでみた感想。 - 『葬送のフリーレン』とは

『葬送のフリーレン』とは

マンガ大賞2021にて大賞を受賞した『葬送のフリーレン』という漫画がある。
https://websunday.net/9264/



週刊少年サンデーで昨年の2020年から始まった作品で、「アメトーーク!」の「マンガ大好き芸人」など、テレビで何度か紹介されたので、ご存じの方も多いのではないかと思う。



第1話の扉絵にこう書かれている。
――――――――――――――――――――――――
魔王を倒した勇者一行の
"その後"──
英雄たちの "生き様"を物語る
後日譚(アフター)ファンタジー
――――――――――――――――――――――――
出典:山田鐘人/アベツカサ『葬送のフリーレン



この作品はファンタジーでありながらも、1000年以上生きている魔法使い フリーレンの人間味を味合わせてくれる作品である。

ようやく1巻を読むことができたので、僧侶である私が感想を綴っていきたい。


お坊さんが『葬送のフリーレン』を読んでみた感想。①

フリーレンはエルフの女の子。
女の子といってもエルフなので、千年以上生きている。
魔法使いとして、人間である勇者の一行に加わり、魔王を倒した。


物語はそこから始まり、仲間であった勇者や僧侶は、その50年後に亡くなってしまう。


フリーレンにとって、仲間と冒険した10年も、その後の50年も、たった数日ほどの感覚しかない。


勇者であったヒンメルと再会するときも、すっかり老人の姿になっていたことに驚いていた。
魔王を倒した記念に作られた勇者パーティーの像も、すっかり汚れてしまっていた。


ヒンメルの葬儀のとき、最初は淡々と参列していたフリーレンだったが、別の参列者から、泣かないことを「薄情だ」と言われてしまう。


そこで初めて、フリーレンは涙を流す。

「…だって私、この人の事、何も知らないし…」

「たった10年、一緒に旅しただけだし…」


フリーレンにとっては数日ほどの感覚しかない「10年」という冒険の記憶が、出棺のたった一瞬の間に、よみがえってきた。


フリーレンには短い間でも、死んだ勇者ヒンメルや、ドワーフの戦士アイゼン、そして、葬儀の司式を務めた、僧侶のハイターたちにとっては、かけがえのない10年だったのだ。


ヒンメルと、もう今生で会うことはかなわないと自覚したフリーレンは、きっと千年生きてきて初めて、「別れが悲しい」と思った。


「…人間の寿命は短いってわかっていたのに…」

「…なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」


フリーレンは、人間を知るための旅に出かける。

趣味である「魔法収集」のためだと言いながら、それはきっと、亡き勇者ヒンメルや、仲間たちのことをもっと知りたい、という気持ちから起こったものだったろう。


人間を知るための新たな旅の中で、魔法使いの弟子をとったフリーレン。

フェルンという名前のその女の子は人間であるため、フリーレンの感覚以上のスピードで成長していく。

そしてフリーレンは、フェルンの成長を通じて、人間についての理解を深めていく。

ヒンメルの葬儀の時に感じた気持ちが、どのようなものだったのか。フリーレンは、人間への理解と同時に、自分の気持ちにも気がついていく。


お坊さんが『葬送のフリーレン』を読んでみた感想。②

葬送のフリーレン』は、勇者たちの冒険が終わってから始まる「後日譚ファンタジー」だと書いてあるが、1巻を読む限り、実はタイトルの通り、「供養」「弔い」「悼む」といった、人が、亡くなってしまった人に対して思う心について、掘り下げている作品である。


ある村を訪ねたフリーレンは、朽ちかけている勇者ヒンメルの像を、魔法でキレイにして欲しいという依頼を受ける。


その依頼自体はすぐに完了するのだが、まわりに花が欲しい、という話になる。


フリーレンは、そこに咲かせる花を、ヒンメルの故郷の花にしたい、と思った。それはまぎれもなく「供養」の心。


かつてヒンメルが、自分の魔法を褒めてくれて、故郷の花であしらった冠をかぶせてくれた記憶。


フリーレンは、その時のヒンメルの思いに報いたかったのだ。


フリーレンは、その供養の心を「きっと自分のためだ」と理解していた。


お坊さんが『葬送のフリーレン』を読んでみた感想。

昨今、葬儀の簡略化が進み、亡くなった人へ思いを伝えることも、儀式的に淡々と進めてしまいがちになっている。


葬儀はもちろん、亡くなった人を浄土へお連れする儀式でもあるが、残された人たちの心の区切りでもある。


人は、葬儀を通じて、亡くなった人との縁の繋がりを感じる。

フリーレンは、ヒンメルの棺の前で流した涙をきっかけに、人を弔う心の大事さに気づいた。


フリーレンの新たな旅は、ヒンメルの供養のためであり、そして自分のためでもある。


人を思うことで、その思いはいつか自分に返ってくる。


ヒンメルがフリーレンの魔法を褒め、花冠をかぶせてあげた数十年後、自分の銅像に同じ花の冠をかぶせてもらったように。


『葬送のフリーレン』基本情報

葬送のフリーレン
原作/山田鐘人  作画/アベツカサ

↓マンガを読むならこちら↓
https://www.shogakukan.co.jp/books/09850180

〈 書籍の内容 〉
魔王を倒した勇者一行の後日譚ファンタジー
魔王を倒した勇者一行の“その後"。
魔法使いフリーレンはエルフであり、他の3人と違う部分があります。
彼女が"後"の世界で生きること、感じることとは--
残った者たちが紡ぐ、葬送と祈りとは--
物語は“冒険の終わり"から始まる。
英雄たちの“生き様"を物語る、後日譚(アフター)ファンタジー!

出典:小学館 | https://www.shogakukan.co.jp/books/09850180 |


お坊さんが『葬送のフリーレン』を読んでみた感想。 感想 葬送のフリーレン

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私たちはSDGsに取り組んでいます。

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。そもそもどう発音するかというと、SDGs(エス・ディー・ジーズ)です。時々エス・ディー・ジー・エスと読まれる方がいらっしゃるのですが、最後はGoals(ゴールズ)の略です。

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