葬儀(葬式)とは

お葬式とは、ひと言で表すなら「故人を葬送する儀式」といえるでしょう。
故人にお別れを伝える場でもあり、日本国内においては宗教的な意味合いもここに含みます。
死後(逝去後)、まずは寺院、葬儀社、保険会社などに連絡を入れます。
その後近親者への連絡、ご遺体の安置、葬儀社との打ち合わせを経て、納棺、お通夜、告別式、ご火葬、初七日を迎えるという流れが一般的です。

葬儀(葬式)を執り行う4つの意味合い

① 社会的なけじめをつける

お葬式を執り行うことで周囲の方へ故人の死を知らせると同時に、家の継承、当主の交代を知らせる役割があります。

② 気持ちに区切りをつける

故人の死と向き合うことで、少しずつ別れを受け入れる為の儀式としての意味合いももっています。

③ ご遺体を火葬する

どんなに別れを惜しむ気持ちが強くても、ご遺体をそのままにしておくことはできません。
ご火葬し、荼毘に付したご遺骨をお墓に納めるのはお葬式における最大の役割であるといえるでしょう。

④ 宗教的な意味合い

宗教や風土によってお葬式の形式が違うのは、死生観が異なるからです。
近年、既存の宗教にとらわれない形式のお葬式が増えてきています。
このとき、遺族の気持ちはもちろんですが、故人の意思にも寄り添った形でお葬式をあげることが大切です。

ご遺体の搬送と安置について

近年では、住み慣れたご自宅ではなく、病院のベッドで息を引き取ることも多くあります。

逝去後は出来る限り自宅へ帰らせてあげたいと思うのが人情というものではありますが、住宅の制約等によりそれが難しい場合もあります。

その場合は、安置場所を速やかに決める必要があります。

たとえば葬儀社、葬儀場、火葬場、霊安室などがその代表格でしょう。
葬儀社が決まっているのであればそこに連絡をし、まだ決まっていない場合はご遺族が探したり菩提寺へ相談したりするのが一般的な流れとなります。

お通夜・葬儀(葬式)の準備

近親者、菩提寺、葬儀社へ連絡をし、お通夜やお葬式の日時を決めます。

その後、遺影の準備や喪主、世話役、遺族でお葬式の形式、規模、費用などについて話し合います。

お通夜とお葬式の日時が決定した後、親族や友人、知人、勤め先等の関係者の誰に知らせるかを決めます。

その際に難しいのが、どこまで知らせるのかという点についてですが、一般的には年賀状をやりとりしている間柄を目安とします。

お通夜について

昔のお通夜は本来夜通しで行うもので、個人と格別に関係の深かった人のみが集まり故人との別れを惜しむ場でした。

しかし近年では、本来夜通しで行っていたお通夜を「仮通夜」とし、1〜3時間程度の時間で友人や知人の弔問を「本通夜」とする形式が増えています。

また自宅で行うお通夜は、ご遺体の枕元に簡易的な祭壇である枕飾りを置いて弔問客がお参りできるようにします。

お葬式と告別式の違い

お葬式は宗教的な意義のある葬儀儀礼であるのに対し、告別式は個人を偲んでお別れを告げる儀式です。

しかし現在では両儀式が同じ場所で行われるため、故人を仏様と仰いで行うのがお葬式、故人に思いを馳せるのが告別式と捉えれば良いでしょう。

また近年の告別式はより故人らしさを大切にした偲ぶ会や、お別れ会として行うことも増えています。

ご火葬とお骨あげ

葬儀、告別式を終えたら出棺して火葬場で荼毘(ご火葬すること)に付します。

宗旨や宗派によってご収骨の作法に違いがありますが、ご火葬が終わったら参列者はお骨の周りに集まります。

2人1組でお骨を拾い上げて収骨容器へと収容します。

お骨は足元から上半身のお骨へと向かって拾い上げ、最後に喪主ともうひとりの計2人で喉仏を拾い上げます。

遺骨は喪主が自宅へ持ち帰り後飾りの祭壇に遺骨、位牌、遺影を安置します。

お葬式の種類

現代においては様々なスタイルのお葬式が存在し、種類毎にそれぞれの特徴があります。

伝統的な仏式のお葬式から、式を大幅に簡略化し数時間で全てを終えるものまで、宗教や宗派での違いだけでなく、お葬式自体もまたライフスタイルに合わせて多様化してきています。

一般葬

最も伝統的かつ一般的な、いわゆる「従来型のお葬式」に当たるのが一般葬です。
流れとしてはお通夜、お葬式、告別式の順で執り行われます。
宗派、地域のしきたりや、習慣を重視したお別れができるのが特徴です。
遺族からの連絡を受けた会葬者以外にも関係者同士で知らせあったり、新聞のお悔み欄等を通じて告知したりと遺族が知らない会葬者が来ることもあり、会葬予定者の予想が難しくなることもあります。

家族葬

ここ数年の間に、特に都心部を中心として一般葬ではなく家族葬に切り替える方が増えてきている傾向にあります。
家族葬は、その名の通り家族を中心とした遺族や近親者で行う小規模なお葬式で、その内容も家族が自由に決められるため、納棺と火葬のみで済ませるものもあれば、一般葬と変わらない流れを踏むものまで様々です。
気心のしれた人のみが集まるため、しみじみと個人を見送ることができるのが特徴です。

密葬と本葬

後日本葬を行う事を前提として、家族や親しい人とのみで故人を送ることを密葬と言います。
近年では密葬時に宗教的な儀式を済ませた上で、偲ぶ会、お別れ会など宗教色のない本葬を行う人も増えています。

直葬(荼毘)

納棺の後にご火葬のみを行います。
高齢化や単身世代の増加、費用の抑制、時間の短縮など直葬を洗濯する理由は様々ではあるのですが、近年直葬を希望される方は徐々に増えてきています。
ただ、故人の死を悼みながらお別れするというお葬式の本義を踏まえ、炉然の前での読経はお願いしましょう。

一日葬

一般葬では通常2日がかりで行われる、お通夜、お葬式、告別式を一日で行うもので、遺族や参列者の時間、経済的な負担を軽減できるとされています。
喪主が高齢で体力的な負担が大きい、遺族が仕事で忙しい、親族が遠方に住んでおり容易に参列できないなどの理由がある場合には、時間を短縮して葬送できることがメリットに感じられそうです。

一日葬は近年に生まれたスタイルなのですが、通常お通夜とお葬式で読まれるお経はそれぞれ意味合いが異なるため、宗派によっては認め得られていない可能性もあります。
菩提寺がある場合には、一般葬を執り行うことができない事情を説明し、事前に了承を得る必要があります。

社葬と合同葬

会社の代表や社業の発展に寄与した人が亡くなった場合に会社が喪主となり行うお葬式を社葬といいます。
また、遺族と会社が一緒に喪主を務めるものを合同葬といいます。

会葬者は故人と縁があった方のみでは無く、会社の取引先、関係者等も参列するため、規模が非常に大きくなります。
準備や通知に時間がかかりますから、密葬を行った後に社葬、合同葬を行うのが一般的な流れとなります。

死後からご遺体の搬送・お通夜・葬儀(葬式)の流れ・種類を紹介まとめ

死後(逝去)後から葬儀(葬式)までの間に、ご遺族がやらなければならないことはたくさんあります。
ほとんどの場合、まだご自身の気持ちの整理もつかないまま慌ただしく準備をすることになるでしょう。
しかしそのような複雑な心境を抱えながらでも、大切な人を送り出さなければならないのです。

少しでも悔いを少なく、そして納得して送り出せるよう、するべき流れを事前に把握しておくと良いでしょう。
故人とどのようにお別れをするのか。
故人のため、そして残された遺族のため、葬送の仕方を丁寧に考えることが大切なポイントとなってくるでしょう。


参考文献:(株)廣済堂 豊かな死を受け入れるために,2020

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