こんにちは、お寺や仏教をテーマにしたボードゲーム、おもちゃをお作りしているお坊さん。向井です。
みなさんは「涅槃図(ねはんず)」という仏教美術をご存知ですか?
日本では2月15日がお釈迦さまのご命日として、新暦や旧暦に法要をいたします。そのときにお飾りすることが多い涅槃図。
いまわたしはこの「涅槃図」をおえかきするボードゲームをおつくりしています。
仏教のはじまりとなった人、お釈迦さまが亡くなられた!と聞いて、人、仏たち、動物や虫たちが集まります。その様子を描いたものが「涅槃図」です。
ゲームといっても難しいものではありませんし、えんぴつやサインペンを使うアナログなものです。
おえかきがうまい、へたも関係ありません。楽しんで自分だけの「涅槃図」を描いてもらおう、という作品となっています。
ゲームですることは、カードに描かれた種類のイラストを描くだけ、というルールのシンプルさ。お寺さま向けとしてはワークショップキットでもありますので、涅槃図がないお寺さんでもご活用いただけます。
2023年2月発送予定で先行予約受付を、10月31日月曜日まで行ってございます。よろしければご一緒してください。
「涅槃図(ねはんず)」をお絵描きするボードゲーム『おえかきネハンズ』を作りたい
https://camp-fire.jp/projects/view/620732
ここよりウェブサイトでは、博物館や美術館の展覧会に行ってきましたレビューがアップされています。阿修羅展以降、お寺系展覧会は大変に盛り上がっておりますから、みなさまも一度は行かれたことがあることでしょう。私もよく行きます!
また、いろいろなお寺さまでお参りをするとなりますと、仏像やお軸を見ることがございますね。
仏像やお軸、屏風といった文化財をご覧になるときに、みなさまは「説明の文章」はお読みになりますか。
楽しみ方は人それぞれですが、まずわたしは実物を見ようとします。そして「説明の文章」を読み、もういちど実物を見ます。
はじめはなにも事前情報のない状態で見ようとします、そして説明を頭で理解しようと試みます。さいごに実物をもう一度対面するのです。
〇〇と出会う
臨済宗では「ひとはみな仏である」と申します。仏の性質、仏の性(さが)、ほとけのこころ(仏心:ぶっしん)があると申します。
釈迦牟尼如来、地蔵菩薩、不動明王、観音さま。さまざまに仏さまいらっしゃいますが、仏像でもお軸でも文字でも、目で見る、耳で聞くにしても、ただ見る・聞くとはなりません。
仏と出会う、となります。
そして、仏と出会う、すなわち、ひとのホトケゴコロと出会う、ということにもなるのが「ひとはみな仏である」だと受け止めています。
仏とは人物像で、描かれたり、彫られたりすることが多いのですが、そもそも人格のあるキャラクターとしてのみの存在なのでしょうか。
なにを表現しようとしているのでしょうか、なにを私たちに訴えているのでしょうか。ここを明らかにする必要があります。それが仏と出会う、ということなのではないか。
わたしも展覧会の場合、時間がないときなどは流し見になってしまいますが…よろしければお寺さんにお参りするときなど、今一度立ち止まって、出会ってみる。手を合わせていただければと存じます。
涅槃図に出会う
「涅槃図」とは、お釈迦さまがお亡くなりになられたときの様子を描いたもの、とお話ししました。
空から雲に乗ってやってきた人物がいる、遠近法を考えると巨人かな。意外と動物がたくさん集まっているんだな。うわ、虫がいる。なにこの変な生き物。…とパッと見るだけでも楽しい絵です。
もしこの「涅槃図に出会う」があるとしたら、どのような行為なのでしょうか。
ひとつには、このわたしもお釈迦さまの涅槃に集まったひとりだと考える、ということでしょう。
鑑賞物のようにして、ふ~ん死んじゃったときの様子なんだ、と他人事にするのではない。お釈迦さまのように自分もいつか死んでしまう、ということを身に沁みる。仏の教えの伝えることを死ぬまでやりきった姿にあやかる。あやかって自分も今日から頑張ろうと思う。
しかし、絵としての存在感がありますと、なかなかどうしてそうは思えないものです。
だからこそ遊びを通して、楽しみながら、手を動かして自分のものにしていただければと。今回ゲームをつくることとしました。
むずかしいことは考えずとも
難しいことは考えずとも、まずは遊んでみていただければと存じます。カードには説明も書いてあり、涅槃図や人、仏、動物や虫たちについて詳しくなれちゃいます。
日本で中国で様々な地域、様々な時代で、いろいろな涅槃図が描かれており、現代の日本に残されています。特定のお寺さまにしか残されていない涅槃図もある。
完成イベントとして、2023年2月前後に、涅槃図の絵解きイベントなども開催いたします。ご興味ご関心お持ちいただけたなら幸いです。
応募期間:2022年9月17日(土)~10月31日(月)
「涅槃図(ねはんず)」をお絵描きするボードゲーム『おえかきネハンズ』を作りたい
https://camp-fire.jp/projects/view/620732
クラウドファンディングお返しの内容
4000円:製品(基本)
6000円:製品(基本+拡張)
12000円:製品(基本+拡張)+2022年のお寺ボードゲームセット
15000円:製品(基本+拡張)+説明書にお名前を掲載プラン
30000円:製品(基本+拡張)+オンラインで遊び方をご説明プラン
50000円:製品の中にあなたの似顔絵をしたキャラクターが登場プラン
など、もりだくさん。皆さまのご支援お待ちしております!
関連記事【向井 真人】
臨済宗妙心寺派長光山陽岳寺副住職。御朱印あつめ、檀家-DANKA-、浄土双六ペーパークラフト、などのお寺ボードゲームを企画制作している。