はじめまして、ファミリーの皆様とも親交が深い、天台宗普賢寺住職の小野常寛と申します。

ゲスト寄稿として執筆させていただきますので宜しくお願い申し上げます!

仏教では「智慧」と「慈悲」を両輪として修行することが涅槃への道だとされています。

現代社会における「智慧」と「慈悲」とはなんでしょうか?

昨今、おばぁちゃんの知恵袋はインターネットによって「人類」の知恵袋となり、
慈悲の実践である布施や喜捨は、ソーシャル・ビジネスやNGO、SDGsという形で変化して参りました。

一般の方にとってお寺へ行って坐禅や読経、念仏をして智慧を育み、
その慈悲と功徳を以て利他行に転ずるという行為はハードルが高くなりました。

そんな現代でも、誰もができる「智慧」と「慈悲」はなんでしょうか?

私は「善き友だち作り」だと思っております。

突然ですが、最近お友だちは出来ましたか?

慈悲はサンスクリット語でmaitrī(マイトリー)で、語源としては「友」「友情」という意味です。

大人になればなるほど、所属、ポスト、利害、
しがらみが邪魔をして純粋な友だちを作ることが難しくなっていくように思えます。

子供の頃は友達を作ろうと思って作っていたわけではなく、気づいたら出来ていました。

そこには利害も損得もない、困っていたら助けて、困ったら助けられ、元気がなければ励まし合う。

そんな仲間が「友」でしたし、
その時に発する気持ちが「慈しみ」の語源となっていることには合点がいきます。

つまり、善き友がいると自然に慈悲が芽生えるとも言えます。

そして、その慈悲の心は、友のことを自分のように思えるからこそ発せられるのだとも言えます。

正に他人事を「ジブンゴト」にする瞬間なのではないでしょうか。

宮沢賢治はジブンゴトの達人です。

法華経を拠り所としていた宮沢賢治は『農民芸術概論綱要』の中で
「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」と記しています。

ここに1人の求道者としての宮沢賢治の思想を垣間見ることが出来ます。

宮沢賢治は、まさに世界全体を自分と捉え、しあわせを希求していたことが分かります。

さすがに宮沢賢治のようにはなれないまでも、
「友だち」が幸福になるように想い、動くことは私たちでもできるように思います。

そして、善き友との思考や議論はただの知識ではない智慧となり、
実践につながっていくものだと信じております。

シリア、パレスティナ、ミャンマー、チベット、ウィグル、アフリカ、
環境問題などなど 世界は広く、果てしなく、押し潰れそうな問題が沢山あります。

そんな世界でも、必死に活動している人や、伝えようとしている友がいます。

コロナ渦であってもそんな方々と出会い、
一緒に学び、話し合い、友だちとなる場づくりを仲間と共に行ってきました。

その慈しみの学び舎を「ジブンゴト大学」と言います。

2020年8月より活動を開始したオンラインの学校です。

今まで計14回実施、参加者は400名を超えました。

今後もそんな学び舎を、
慈悲と智慧の種まきを継続させていただくためにクラウドファンディングを実施しております。

そしてお読みいただいた皆さんと一緒に「学友」となるためにも、ご縁をいただければ嬉しく存じます。

【ジブンゴト大学 クラウドファンディングページ】
https://readyfor.jp/projects/jibungoto

【ジブンゴト大学 HP】
https://www.jibungoto.net/

世界中が平和になりますように。

慈悲深い世界になりますように。

合掌

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