今年の「ここより賞」も無事に決定

毎年、テレビなどのメディアに取り上げられ、もはや恒例となった「お寺の掲示板大賞」の発表。
今年3回目となる「ここより賞」も、無事に決定いたしました!

 2024年「ここより賞」はこちら

熊本県、宗岳寺さんの、この掲示です!
「高見を望めば首がこる うつむき過ぎると壁に当たる 何でもほどほど水平がよい」


        
高見を望めば首がこる
うつむき過ぎると壁に当たる
何でもほどほど水平がよい
              

撮影者 kumamoto-castle@kumamon1591
寺院名 宗岳寺(曹洞宗・熊本県熊本市)

講評
ご住職の人柄が伝わってくるような迫力を感じ、選出いたしました。
「中道」をわかりやすく説いているうえに、情景が浮かんでくるような描写力。
そしてなんといっても、手書きならではの「肉筆感」が圧倒的でした。

今年の大賞は、広島県の超覚寺さんの
「望もうと望むまいと あなたは 独りじゃない」
でした。
他の賞も、よい言葉ばかりです。
ぜひ、仏教伝道協会のHPで、確認してみてください!

https://www.bdk.or.jp/kagayake2024/publication.html

輝け!お寺の掲示板大賞2024「ここより賞2024」選考委員

佐山拓郎
玉置真依

チーフ・エディター 佐山拓郎
高野山真言宗 玉置真依
浄土真宗本願寺派 平井裕善
浄土宗 河村英昌
真言宗豊山派 増田俊康 ※推薦のみ

以上、3宗派5名の僧侶により、選考が行われました。

「ここより賞」選考のようす

佐山拓郎

まずは、900作品の吟味、お疲れ様でした
大変だったでしょう?

玉置真依

そうですね…
大変でした

平井裕善

選んでるうちに、だんだん自分の選考基準がずれてきたりもしますよね

佐山拓郎

そうそう、最初の方にピックアップしたやつを「なんでこれ選んだんだっけ…?」
とかなりますよね

河村英昌

(この人たち大丈夫かな…)



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佐山拓郎

さて、今回もまず、皆さんの選考ポイントからお伺いします!

平井裕善

私は、昨年同様「ウケ狙いの除外」ですね
「相田みつを系」の除外というか

佐山拓郎

なるほど
そのまんまの引用とか、狙い過ぎた「格言系」みたいなやつを弾いたということですかね
(個人的に「腹水で盆に帰れず」が候補に残ってるとは言えない…)

平井裕善

そうですね
知識がなくても「イイな」と思えるようなものに惹かれました

玉置真依

私は、「住職の人柄が伝わるような言葉」がいいと思います

佐山拓郎

あ、いいですね

玉置真依

お寺と町の関係性が出ているもの、というか
「このお寺のご住職はこんな人なんだ」と伝わるものがいいですね

平井裕善

私も、山梨の自坊と、東京の勤めの寺院では、掲示の種類を変えてます

佐山拓郎

どのように変えてるんですか?

平井裕善

都内の方は、なんとなく「忙しそうな人」や「闘い続けてる人」向けにしてます
山梨の方は、「あの住職がこういうこと言ってるんだ」というのが伝わるので、柔らかめに

佐山拓郎

なるほど
確かに、お寺のキャラクターや地域性によって、伝え方は変わりますよね

河村英昌

私は、平井さんと少し違って、キャッチーで頭に残るようなものも好きですね

佐山拓郎

確かに、さっきから話題の「お寺や住職のキャラクター」が伝わることを考えると、言葉を引用することでも「ご住職、こんな人なんだ」というのが伝わりますもんね



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玉置真依

お寺のキャラクターといえば、今回も、超覚寺さんすごいですね

平井裕善

どんな人なんでしょうね

佐山拓郎

昨年も同じことを言ったのですが、超覚寺さん、横書きなのが気になるんですよね…

玉置真依

(まだ言ってる…)

佐山拓郎

そんな中、超覚寺さんので私が好きなのは
「ネットフリックスが観たいから で 生きていていいじゃん」
というやつです
昨年から続く、許しの心ですね

玉置真依

私は、超覚寺さんではないのですが
「過去と他人は変える事はできないが 自分と未来は変えることができる」
が良かったです

佐山拓郎

おお、伝道っぽい

平井裕善

たぶん、同宗派のお坊さんの言葉のアレンジだと思うので、身びいきもありますが
あとは
「正義の反対は別の正義」
とか
 ※「正義の反対は別の正義」は、「文化時報賞」を受賞しました

佐山拓郎

今年は総選挙もあったし、意識しなければならない言葉ですね

河村英昌

増田さんのチョイスの中の
「高見を望めば首がこる うつむき過ぎると壁に当たる 何でもほどほど水平がよい」
が好きです
情景が浮かび、分量もちょうどいいので。中道をわかりやすく説いていますよね

平井裕善

これ、手書きならではの「肉筆感」がいいですね

佐山拓郎

たしかに
迫力ありますね

玉置真依

昨年も話題になった「受け取る側のコンディション」のことも考慮されてるというか、「どんな方でもうなずけそう」な言葉ですね

佐山拓郎

全員の肯定コメントが出ましたので、今年の「ここより賞」は
「高見を望めば首がこる うつむき過ぎると壁に当たる 何でもほどほど水平がよい」
でよいでしょうか

玉置真依
平井裕善
河村英昌

意義なし!!!

佐山拓郎

では皆さま、来年もよろしくお願いいたします!


2024年各受賞作品はこちら↓

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