栃木県日光市に鎮座する世界遺産・日光東照宮。
江戸幕府を開いた徳川家康公を祀るこの神社に、少し変わった形のお守りがあるのをご存知でしょうか。

立派な桐箱に納められているのは、まばゆく光る小さな「金色の盃(さかずき)」。

今回は、ただお財布に入れて持ち歩くのとは一味違う、特別なお守り「金盃守(きんぱいまもり)」に込められた願いと、家康公の長寿の秘密に迫ります。

乱世を生き抜いた家康公にあやかる「延命長寿」

戦国の激動の時代にあって、家康公は当時としては驚異的な75歳という長寿を全うしました。
その背景には、食事や生活の「節度」を重んじる、徹底した健康オタク(養生好き)の顔があったと言われています。

この金盃守は、そんな偉大な神徳とご長命にあやかり、私たちの「延命長寿」を特別に祈願して作られたものです。
三つ葉葵の御紋が中央に輝き、見ているだけでも背筋が伸びるような荘厳さがあります。



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なぜ「金」の「盃」なのか?

数ある縁起物の中で、なぜこの形が選ばれたのでしょうか。

  • 黄金の輝き
    古来より金は、太陽の光や永遠性、尽きることのない生命力の象徴とされてきました。その輝きは、健やかな日々が末長く続くことへの祈りそのものです。
  • 盃(さかずき)の形
    盃はお酒を注ぐ器であると同時に、神仏とのご縁を結び、人生の節目を祝う神聖な道具です。また、「節度をわきまえる(飲みすぎない)」という家康公の養生訓も静かに伝えてくれています。

お守りなのに「使える」!?おすすめの活用法

このお守りの最大の特徴は、桐箱に同封された説明書きにある「御家庭の神事、祝儀等に御利用下さい」という一文です。

そう、この金盃は大切に飾っておくだけではなく、実際の「ハレの日」に使うことができるのです!

  • お正月のお屠蘇(とそ)をいただく時に
  • 還暦や古希など、ご家族の長寿のお祝いの席に
  • お酒が飲めない方も、お水やお茶を注いで特別な一杯に

お守りとして身近に置き、「自らの身体と向き合うこと」の大切さを思い出しながら、お祝いの席では実際に盃として感謝の乾杯をする。
金盃守は、「いまを大切に生きる」という人生の本質を教えてくれる、とても実践的で意義深い存在です。

ご自身の健康祈願としてはもちろん、大切なご家族やおじいちゃん・おばあちゃんへの贈り物としても喜ばれそうですね。

日光東照宮を訪れた際は、ぜひこの美しくも実用的な「金盃守」を手に取ってみてください。

お気づきでしょうか?
実はこの観音さまの輪郭、目鼻立ち、衣のヒダに至るまで、すべて「文字」で書かれているのです!

これは「文字絵(もじえ)」と呼ばれる技法で、特に観音菩薩を描いたものは「文字絵観音(もじえかんのん)」として、江戸時代後期に広く親しまれました。



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