
ここより編集部がある神田神保町に大阪王将が昨秋オープンした。
生ビールがうまい。泡の口当たりよく、呑み終えたグラスにはエンジェルリングが浮かぶ。
杯を傾けながら先輩僧侶に、通夜・葬儀や法事でどんなお経を唱え、ご喪家と話をするのか、尋ねる。
宗門には法式規範というルールがあり、お葬式や一周忌の場で何を行うのか、得度の際に叩き込まれる。
なら、誰がやっても同じではないか。
「とりあえず“生”」→「枝豆」→「“元祖焼き”」→「ハイボール」→「焼豚炒飯」
でも、実際は違う。
地域や自分の寺に伝わるローカル・ルールが存在する。
先輩僧侶によると、
「かつて葬儀は野外でやっていたので、読経は立って行う」
「ご喪家が退屈しないように四十九日と一周忌ではお経を替える」など
必ずしもルール通りではないという。
大切なことは、故人を敬い、ご喪家に寄り添い、仏様に感謝すること。
昭和の時代、餃子チェーン店のグラスは白濁し、皿のふちが欠けていた。
それでもビールも餃子もうまかった。
そして今、ビール、餃子とも変わらずうまい。
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立正大学仏教学部卒業。東京仏教学院卒業。浄土真宗本願寺派僧侶。
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