お坊さんによる歌詞解説シリーズ3
中島みゆき「麦の唄」

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「選択」そして「共生」のドラマ「マッサン」の主題歌
現在、絶賛再放送中の朝ドラ「マッサン」。
日本の土地で、本場スコットランドにも負けないウイスキーを作る、というマッサンと、マッサンを支え続けた妻・エリーによる物語です。
生まれ故郷を離れ、遠い日本で、愛するマッサンと共に「明け暮れ」たエリー。
マッサンの夢を一緒に叶えるために、「なつかしい人々」や、「なつかしい風景」と離れるという「選択(せんちゃく)」をし、広島、大坂、北海道と、共に歩みました。
主題歌は、中島みゆきの「麦の唄」。
故郷を離れ、生きていく人たちへの、骨太の応援歌です。
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「一粒の麦」
新約聖書「ヨハネ伝」に、このような文があります。
「一粒の麦、もし地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん。もし死なば多くの身を結ぶべし」
一粒の麦がもし地に落ちて死ななければ、それは一つのままです。しかし、もし死んでしまったら、そこから芽が出て、豊かな実を結ぶという意味です。
マッサンとエリーは、本場に負けない味の日本産ウイスキーを作る事に成功します。
当時(大正~昭和初期)、日本人の口には合わない、とされていたウイスキーですが、現在は日本中で飲まれるようになりました。
マッサンとエリーは、まさに「一粒の麦」だったのです。
やはりウド鈴木は天才なのです。
「私は誰に似てるだろう」
人は、必ず誰かから生まれてきます。
たとえ二度と会えなくても、両親との縁は切れることはありません。亡くなってしまっても、繋がっています。
人は、誰かの影響を受けながら生きていきます。
血のつながった両親はもとより、一緒に仕事をした人や、お世話になった近所の人、そしてもちろん、愛する夫や、妻などなど。
誰にも似ていない人など、いないのです。
「私は誰に似てるだろう」と、空に向かって問いかけながら、「愛する人の国」で命をまっとうしたエリー。
そして、日本産ウイスキーを作り上げたマッサン。
ふたりの「一粒の麦」は、見事な花を咲かせ、明日へ育っていったのです。
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浄土宗僧侶。ここより編集長。大正大学卒業後、サラリーマン生活を経て、目黒の五百羅漢寺へ転職。2014年より第40世住職を務めていたが現在は退任。ジブリ原作者の父の影響で、サブカルと仏教を融合させた法話を執筆中。






