仲の良かった母娘でも、歳を重ねていくうちに親が意固地になったり、不愛想になったりして、うまく話ができなくなってしまうことがあります。
ついイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、それは誰のせいでもなく、
すべての人に訪れる「老い」のせいかもしれません。
この道はいつか行く道。
親の「老い」から人生を学んでみませんか?
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ひょっとして老化が原因かも
母娘によくある具体的なコミュニケーショントラブルについて、高齢者に詳しい平松医師に相談してみました!
話を伺った人
平松類
二本松眼科病院 副院長
高齢の患者が多い眼科医として、のべ10万人以上の高齢者と接してきたことから、高齢者の症状や悩みに精通している。医療コミュニケーションの研究にも従事している。YouTube「眼科医平松類」チャンネルにて、目の健康情報を発信。著書多数。
高齢母娘のコミュニケーショントラブルにおいて、母親が老化したことを受け入れ、理解することは1つの解決策になります。
というのも、老化で体にどのような変化が起きるのか、きちんと理解されいないことが多いからです。
例えば、老化で耳が聞こえにくくなることはよく知られていますが、特に高い音が聞こえなくなることや、早口だと聴き取りにくくなること、特定の音は響いて不協和音のように聞こえたりすることはあまり知られていません。
良かれと思って、耳元で「おか~さ~ん!」と大声を出すことは、この上なく不快なことかもしれないのです。
逆に、老化を正しく知れば、相手が聞きやすく、考えやすく、話しやすくするための工夫をすることができ、コミュニケーションが円滑になるでしょう。
もうひとつ、母娘のコミュニケーショントラブルの火種になりやすいのが、ジェネレーションギャップ。
例えば、お母さんの病院の付き添いをするのに、母親は「こういう仕事は女性がやるべきだから、娘にお願いしたい」と思っている一方で、娘さんは「同居している兄弟がやったほうが合理的」と思っているような場合です。
こういうときは、お互いの意見をぶつけ合ってもダメ。お母さんの意見に理解を示した上で、現実的な問題として、付き添うのが難しいことを伝える必要があります。
いずれの場合にも、高齢母娘のトラブルにおいて、娘に合わせて親の方が変わるということはほとんどありませんので、真正面からぶつかってもメリットはありません。
自分とは違う境地に立っていることを理解して、できるだけ感情的にならずに、お母さんの不安な心の中を、時々想像してあげてほしいなと思います。
気になること後は、『凛咲』vol.3で!
『凛咲 vol,3』
発行日 2024年8月9日
発行 三和物産株式会社
編集 株式会社エス・アイ・ピー
目次
02 親と話せないんですけど
高齢の母と娘のコミュニケーショントラブル
14 高齢の親御さんをもつ方100人に聞きました! 「親とマジメな話できますか?」
17 ライターえつこ姐の実家の片づけ奮闘記③ 「どうする? 箪笥の着物」
21 亡くなった親のケータイのロック解除がとっても大変だった件
26 みほとけと行く! 開運寺社さんぽ 御朱印編
30 凛咲版 それ絶対やってみよう! その3
31 参列者のこれってマナー違反?
40 社会変化を予測してサバイバル!
どうする?! わたしの2040年問題
45 知っててよかった お葬式のマナー【お悔やみの言葉編】
52 花々と大切な人を想い、過ごす 美しき至極の贅沢時間
54 総合診療医・家庭医の近藤先生に聞いた
物忘れが多くなったウチの親、加齢? 認知症?
58 お墓そうじ&メンテから、お悩み事まで
「お墓にまつわるエトセトラ」
62 教えて!お坊さん 仏事の困りごと編
63 広報担当ひつぎひつじですっ「雲もなか」
64 人ごとではない!? 相続経験した相続コンサルタントが語る相続対策
66 新たな生きがい、家族の未来、仕事とのスタンス
これからのわたしにエール!
70 運転が心配だけど車がないと生活ができない
親の免許返納どうしてる?
74 母のために備える「特別なもの」
その日、美しく着こなし見送られるために
76 著名人戒名辞典
78 So-life
82 おしえて!お坊さん 人生のお悩み編
83 ミケさんのカラダにやさしい占いごはん
カバーイラスト Saki Kojima
カバーデザイン 伊藤太郎
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お坊さんに聞いた、印象に残る葬儀2|「凛咲vol.2」抜粋シリーズ#4
立正大学仏教学部卒業。東京仏教学院卒業。浄土真宗本願寺派僧侶。
宗教の基礎知識、心のサポート、終活のサポートなど、こころのよりどころとなる情報を楽しくわかりやすく発信します!