ここよりチーフ・エディター佐山、現在2連覇中

昨年8月、甲子園大会開幕日に、下北沢のとある店で「水島新司ナイト」が行われた。
元々、イベント好きのDJやミュージシャンの方々が「たまには音楽じゃなくて、マンガでも語ろうぜ」と言っていたところ、その年のはじめに水島御大が亡くなられたことを受け、「第1弾は『水島新司ナイト』がいいんじゃないか」となったことが発端らしい。

『あぶさん』フリークのミュージシャンや、あの「TVチャンピオン」に「少年漫画」というくくりで出場した猛者たちを相手に、私こと佐山拓郎は、なんと初代優勝を勝ち取った。

勝因はいくつかある。
「不知火守と水原勇気の敬遠観の違い」について説明したことや、「自分が監督となった場合の水島ベストナイン」で、競合が想定された岩鬼と殿馬を回避して、国立とKジローを単独指名したことなど。
そして何より、クイズの出し合いで30年来のマニアぶりを発揮し、私の「水島新司愛」が認められたことが、大きな要因だったと思う。

初代チャンピオンとなった私は、続く12月に行われた第2弾「キン肉マンナイト」でも優勝し、連覇を果たす。
「自分がキン肉星の王位候補となった場合の、4人の仲間ドラフト」や、「夢の対決」「夢のタッグ」などを語り合ったり、またクイズを出し合ったり。
「ベストバウト」を語り合う場面では、全員が、「これぞ」と思った闘いを推薦しあった。

「水島新司ナイト」では、正直言って「私の優勝はゆるぎないだろう」と思っていたのだが、「キン肉マンナイト」ではかなりの苦戦を強いられた。
とある参加者が、夢の対決で「ブラックホール対ベンキマン」を挙げ、「ブラックホールの吸引力と、ベンキマンの水洗力ではどちらが強いのか知りたい」と理由を話した時には、「私はひょっとして、この人に勝てないかもしれない」と思った。

しかし、火事場のクソ力の精神で諦めずに話し続けた結果、傷だらけのV2を飾ることができた。
超人オリンピックV2のキン肉スグルに並び、感無量の思いだった。

3/25(土)、バトル第3弾「JOJOの奇妙な夜」開催!

そして今週土曜日、下北沢駅から徒歩5分の「ARENA下北沢」にて、「マンガトークバトル企画第3弾「JOJOの奇妙な夜」が開催される。

浄土宗僧侶である私や、以前から好勝負を繰り広げてきた「少年漫画マニア」の方や、アイドルや芸人の方など、多彩な出演者が「JOJO愛」を語り尽くす。

『JOJOの奇妙な冒険』は、作者の荒木飛呂彦氏によると「人間賛歌」であるという。そして「人間賛歌は、勇気の賛歌」と続く。
人間のもつ「弱さ」や「恐怖」。
「勇気」を振り絞ってそれらを受け容れ、運命を肯定すること。
そうやって、前に進もうとする人々が、『JOJO』では描かれている。
「ねーちゃん!あしたって、いまさッ!」である。

「悪には悪の救世主が必要」だし、「大切なのは『真実に向かおうとする意志』。
誰も「今まで食ったパンの枚数」など覚えてもいないし、「もっとも難しい事は、自分を乗り越える事」である。
そこには悪も正義もなく、ただ「人間(犬や亀などもいるが)」がいるだけ。

「人間賛歌」である『JOJOの奇妙な冒険』には、さまざまな「人生の道」が提示されている。
私たちは、その道のどこかを選び、歩んでいけばいい。
「覚悟とは、暗闇の荒野に、進むべき道を切り開くこと」
ギャングスターを夢見る、あの吸血鬼の息子のように。

私は当日、偉そうに仏教を語るつもりはない。
ただ、「サブカルの聖地」下北沢で、前人未到の3連覇のために、ハートをふるわせ、燃え尽きるほどヒートしたいとは思っている。
「3連覇したい、と思ったなら、その時すでに行動は終わっている」が、「向かおうとする意志さえあれば、いつかはたどり着く」とも思っている。

開催まであと3週間(原稿執筆時)。ゆっくりと「人間」について考えていきたい。
この「今にも落ちてきそうな空の下で」。

開催情報

漫画トークバトルVol.3
「JOJOの奇妙な夜」
3月25日土曜日
ARENA下北沢
東京都世田谷区北沢2-2-14 モアイ茶沢4階

Open15:30 start16:00
入場料金 1,000円+ドリンク代
※女性コスプレイヤーは無料
http://arena.nomouze.jp/

〈出演〉
佐山拓郎
平木直利
御茶海マミ(なんちゃらアイドル)
ミカヅキ上田

〈審査員&MC〉
日比野裕之
モリカワヤスシ

〈バトルテーマ〉
1 マイベストジョジョ 第何部が好きか、そして理由
2 好きなスタンド、またはキャラクター
3 好きなエピソード
4 クイズ対決
〈パネルトーク〉
1 オリジナルスタンド発表
2 夢の対決妄想

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