家族が亡くなったらする死後の手続き

 家族が亡くなった直後というのは悲しい気持ちや喪失感に心が支配され、尚且つ葬儀などの対応に追われ、法的な死後の手続きにまで気をまわすことが難しく感じてしまうものです。

しかし、実は役所関係において必要となる手続きには期限が定められているものが多いのです。重い腰を上げてから初めて、やることの多さに驚かされる人も少なくありません。

いざとなって慌てることのないように何をいつまでに行えばいいのか、大まかな流れを把握しておきましょう。

死後手続き一覧

死後すぐに行うこと

 →死亡診断書・死亡届の提出
 →近親者への連絡
 →葬儀社・会場の決定
 →安置・納棺・通夜・葬儀・火葬

5日以内に行うこと

 →国民健康保険・社会保険の喪失手続き

7日以内に行うこと

 →初七日法要

10日以内に行うこと

 →年金の受給停止と末請求分の請求

2週間以内に行うこと

 →世帯主の変更

1ヶ月以内に行うこと

 →公共料金の変更・解約

49日目に行うこと

 →四十九日(七七日、満中陰)法要・納骨

3ヶ月以内に行うこと

 →遺言捜索・遺言書の検認
 →相続人の調査
 →相続財産の調査
 →相続放棄(放棄する場合のみ)

4ヶ月以内に行うこと

 →所得税の申告・準確定申告

10ヶ月以内に行うこと

 →遺産分割協議
 →相続税の申告・納税
 →金融機関・自動車・不動産・有価証券等の相続手続き

1年後に行うこと

 →一周忌法要

2年以内に行うこと

 →葬祭費・埋葬料の申請
 →高額医療費の払い戻し

3年以内に行うこと

 →生命保険の受け取り

5年以内に行うこと

 →各種年金の受給手続き

このように家族が亡くなった人生の終わりにはいろいろな手続きが必要となります。
また、故人の死後の尊厳を守るためにも漏れのないようにしっかりと最後の手続きを行うことが求められます。
例えば遺族年金など、中には故人亡きあとの遺族の生活に深く関わってくる重要な手続きもあり、できる限りスムーズに手続きを終えるためには、事前にある程度の内容を把握しておくことが肝心です。

参考文献

  • 大切な身内が亡くなったあとの手続き本 2019年改訂版:(株)枻出版社,2018
  • 豊かな死を受け入れるために:(株)廣済堂,2020

関連記事

もしもの時に把握しておきたい『海外滞在中に亡くなった時の手続き』